2022秋のマイナーチェンジについて
変更点1)デザイン
マイナーチェンジで変更される箇所はいくつかありますが、まず気になるのがエクステリアデザインの変更点。柴犬をモチーフとした現行モデルのデザインは親しみやすいと評判を得ました。が、先代が備えていたシャープさや精悍さが薄れたことを不満に感じたり、デザイン自体を「ダサい」と感じたりするユーザーが少なからず存在しています。
マイナーチェンジではフロントグリルや前後バンパーのデザインを変更し、親しみやすさはそのままに、やや精悍さを身にまとう意匠チェンジを行います。
ただデビュー時から開口部が大きなフロントグリルを備えていたCROSSTARの印象はあまり変わっていないように見えます。
※写真は現行のフィット・クロスター
また、新たに追加されるRSには開口部が大きい専用グリルを装着し他のグレードと差別化を図っているのが特徴です。
変更点2)パワートレインの出力向上
マイナーチェンジにより、4代目フィットのパワーユニットは大きく変わります。
まずガソリン仕様はエンジンが1.3リッターエンジンから1.5リッター直4エンジンへ変更。また、ハイブリッド仕様も出力や燃費がともに向上しているとのこと。
※写真は現行のエンジンルーム
スペックは不明ですが、ガソリン、ハイブリッドともに走行性能が向上することは間違いなさそうです。
変更点3)グレード変更
いままでお伝えしてきた情報以外で変更されるのがグレード体系。心身ともに豊かなライフスタイルを思考する人向けのグレード「ネス」が廃止となり、スポーティーグレード「RS」が復活。
※写真は現行のグレード「ネス」
これによりマイナーチェンジ後のグレードは、ベーシック、ホーム、リュクス、クロスター、RSの5タイプがラインナップされます。
最大の変更点)RSモデル2年ぶりの復活!
フィットRSとは2代目に設定されたスポーツ仕様。2代目に設定されたRSは最高出力120馬力を発揮する1.5リッターエンジンを搭載。フロントグリルや前後バンパー、ホイールなど専用装備を身にまとっていました。
3代目にもRSは設定されています。最高出力132馬力の1.5リッターエンジンに6速MTかパドル付きCVTを組み合わせ、サスペンションにも専用チューンが施されるなどよりスポーツ志向が高められています。
ただし、4代目にRSは未設定。走りを重視するフィットファンは落胆しましたが、今秋、約2年ぶりに復活することになりました。
RSモデルとは? 他モデルとの違い
4代目フィットに新たに設定されるRSは1.5リッターガソリンエンジンに加え、ハイブリッド仕様も加わることのこと。残念なことにいまだ詳細なスペックは判明していません。
外観はすでにティザーサイトにて公開されていますが、精悍なハニカムグリルや大開口フロントロアグリル、RS専用リヤパンパー、テールゲートスポイラーなどスポーティーな装いで他のグレードとは差別化されています。
185/55R16サイズのタイヤとエアロデザインのアルミホイールも足元を演出。インテリアにもステアリングやシートなどRS専用の装備を配し、スポーティーかつ高級感も合わせて備えました。
4代目に設定されるRSには残念ながらMTは用意されず、3代目には存在していたガソリン仕様のCVTにパドルシフトも装備されない模様。ただし、ハイブリッド仕様にはドライブモードスイッチと減速セレクターを装備するようです。
このドライブモードに用意されたスポーツモードはエンジン回転数の上昇速度を高めるとともに変速ポイントも高くすることで加速感をアップ。RSらしい走る楽しさを存分に味わえるセッティングが施されました。
RSモデルのスペック詳細
残念なことに、この原稿を書いている時点でパワーユニットの詳細など詳しいスペックについては判明していません。
ただし、新型RSの価格は掴めていて、ガソリン仕様が195万9100円から、ハイブリッド仕様が234万6300円からとなります。
RSのボディカラーは全6色。新色となるストレートグレーパールをはじめ、プレミアムサンライトホワイトパール、プラチナホワイトパール、メテオロイドグレーメタリック、クリスタルブラックパール、プレミアムクリスタルレッドメタリックが用意されます。
予約状況と発売予定日は?
現在判明している新型フィットの発表日は10月6日。発売は10月7日となり、これはRSも同様です。
心配なのが昨今の半導体不足による納期送れ。一部ではRSはすでに年内納車が間に合わない、との声も出ています。購入を考えている人はすでに先行予約も開始されているので、いち早くディーラーへ駆け込むべきでしょう。
モデル別 新型フィットの発売価格
現時点で判明しているマイナーチェンジ後の価格を記載します。
ただ、販売時には変更されている可能性もありますのでご注意ください。
◆ガソリン車
ベーシック 159万2800円〜
ホーム 182万6000円〜
クロスター 207万2400円〜
リュクス 214万9400円〜
RS 195万9100円〜
◆ハイブリッド(e:HEV)車
ベーシック 199万7600円〜
ホーム 217万5800円〜
クロスター 242万2200円〜
リュクス 249万9200円〜
RS 234万6300円〜
こんな人に新型フィットはおすすめ!
コンパクトカーにおいて、とくに高効率な室内空間を有するフィットは「ミニバンはいらないけど、広い室内空間のクルマがほしい」というファミリー層に最適なクルマです。
低床のラゲッジルームは楽にベビーカーを積載することが可能。室内高が高いリヤシートはチャイルドシートを備えることも苦になりません。
まとめ
販売的にイマイチの現行フィット。「RS」投入がそのテコ入れにうまくつながるかどうかが興味深いところです。
パワーユニットの詳細などまだ判明していない部分も多いですが、今秋のマイナーチェンジでフィットがどのように進化するかに期待しましょう。