この記事をまとめると
■シトロエンの最新セダンとなるC5 Xに森口将之さんが試乗した
■シトロエンならでは個性的なスタイリングとソフトな乗り心地は健在
■C5 Xはフラッグシップ・シトロエンが持っていたエッセンスを受け継いでいた
まるでクロスオーバーのようなシトロエンのフラッグシップセダン
シトロエンはかつて、フランスを代表する高級セダンをラインアップしていた。DSやCXという名前を出せば、納得してもらえるだろう。しかしながら、21世紀に入ると人気が伸び悩むようになり、C6が2010年、C5が2015年に日本での販売を終了。入れ替わるように登場したプレミアムブランドDSが高級路線を担当することになった。
なので、我が国におけるDセグメント以上のシトロエンのセダンとしては、C5 Xは7年ぶりの復活ということにもなる。
プラットフォームは、シトロエンではC5エアクロスSUVが使うEMP2。DSやCXが搭載したハイドロニューマチックの現代版と言えるプログレッシブ・ハイドローリック・クッション(PHC)を採用するところも同じだ。
ただし、ボディサイズは全長が4500mmとCセグメントに近かったエアクロスとは対照的に、4805×1865×1490mmとDセグメントにふさわしい数字。それ以上に多くの人は、シトロエンならではのスタイリングに引き寄せられるだろう。
今年初めに上陸したC4と、フロントマスクやサイドウインドウまわりに共通項を持たせつつ、面や線の使い方が落ち着いていて、しっかり格上の佇まいになっている。
CXの次にフラッグシップを務めたXMに似ていると思った。