中古車でさえ程度のいいものは入手困難!
最近新車を契約した人は、「正式発売になっていない、予約受注段階で契約しました。当然カタログもなく、マイナーチェンジモデルだったので、内外装の詳細は全くわからないまま商談を進めました。セールスマンも車両価格と、メーカーオプション一覧表だけで商談していたのでかわいそうに見えました。納車予定時期はもちろんはっきりしませんので、“だいたいこの辺かな”とアタリをつけて見積りを作って条件交渉しますので、当然納車予定時期がはっきりしてから、最終的な支払い条件が確定します。新車を買い慣れていない人には環境としては厳しいですね。ただ可能な限り納車時期を早めようと思えば、多少リスキーでもこの買い方しかないなと思いました」とのこと。
さらにこの人は「よく“それなら中古車を買えばいい”というネット記事などもありますが、新車を乗り継いできた人には、よほどの事情がない限りはありえない話だと私は考えます。しかも、現状では状態が最高に良い中古車などは展示場に並ばず、右から左に流れてしまうほどタマ不足なので、中古車ですら一定期間は納得のいく個体を待つ必要があると聞いています。それなら私は待ってもいいので新車を選びました」と話してくれた。
購入車種が納車になる前に、下取り予定車が車検を迎えてしまうなど、購入車が納車になるまでの“つなぎ”で中古車を買う人がいるとは聞いている。またそのような“つなぎ”目的で、中古車のリースを積極化する業者などの動きが、いまの中古車市場の動きで影響を与えているのも否定できないようだ。
トヨタが9月から増産体制を組むとの報道もあるが、メーカーが万全の準備をしたとしても、現状の新型コロナウイルスの感染者数の高止まりが続き、現場で働く人が満足に出勤できないなど、世界的に見て部品供給体制に悪影響を与える新たなリスクが発生すれば、たちまち実現は難しくなってしまう。
現状では、とにかくディーラーに足を運び、日々変動するとしてもいい新車の生産や配車状況、ニューモデルに関する情報などを収集し、“先手必勝”で、できるだけ発売前に契約できるように商談を進めるしか、納期遅延リスクを可能な限り抑え込むことが厳しいのが現実。すでにトヨタ・アルファードも次期型購入を前提として、詳細な購入条件などはもちろん確定できないが、仮受注のようなものをとっているディーラーもあると聞いている。