スーパーGTの前から大盛り上がり! バカッ速の市販車が競う「ポルシェのワンメイクレース」が最高に熱かった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■スーパーGTのサポートレースとして「ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパン」が開催されている

■2022年の「ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパン」のカップカーは992型にスイッチした

■イコールコンディションのためスタートからゴールまでデッドヒートが繰り広げられる

992型カップカーで争われる911のワンメイクレース

 世界最速のGTカーと謳われるGT500クラスに世界最多の車種ラインアップを誇るGT300クラスが混走するスーパーGTは、国内最大級の人気を誇るカテゴリーだが、じつは同時開催されているサポートレースも魅力満載だ。

 なかでも「ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパン」(PCCJ)は国内最速のワンメイクレースとしてハイスピードバトルを展開。同レースは文字どおり、カレラのカップカーを使用したカテゴリーで、2022年はタイプ992に一新されたことにより、さらにパフォーマンスがアップしているという。

 事実、エンジンの最高出力が25馬力もアップして510馬力まで向上したほか、ワイドボディを採用しながらも軽量化を実現。さらに、サスペンションやエアロパーツを一新するなどベース車両が進化したことで、カップカーにおいても鈴鹿のレコードタイムを更新している。

 もちろん、カップカーを使用したバトルは迫力満点で、PCCJではドライバーのキャリアに応じて「Pro」、「ProAm」、「Am」の3クラスが設定されているのだが、各クラスで激しい接近戦が展開されていることも同カテゴリーの魅力だと言えるだろう。

「市販車をベースに開発したカップカーを使用したレースなんですけど、タイヤを含めてワンメイクですからね。ドライバーからしてみれば、イコールコンディションで戦えるので面白いし、マシンがずっと一緒なのでドライビングの成長が分かるところも楽しいですね」と語るのはProクラスで活躍する近藤翼選手だ。

 PCCJに加えて86/BRZレース、さらにスーパーGTにも参戦する近藤選手は「86/BRZレースはタイヤのほか、ダンパーも選べるようになったのでマシンの差が出てきますが、PCCJはブレーキパッドはもちろん、エンジンオイルまでワンメイクなのでマシンの差がほとんどありません」とのこと。

 さらに「992になってマシンは高くなりましたが、コストパフォーマンスはいいと思います。ほとんど改造ができないので、カップカーさえ購入すればレースに参戦できるし、軽量化されているぐらいで、ベース車両とカップカーに違いはないのでコントロールもしやすい。それにポルシェは安全なので、どんなドライバーが乗っても楽しくレースができると思います」と近藤選手は語る。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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