EVと馬車が入り混じる! お古の埼京線にも出会える!! 乗り物マニアにとって「ジャカルタ」は「バリ島」よりも楽しかった

この記事をまとめると

■インドネシアのジャカルタ市街の観光に焦点を当てた

■最近できた地下鉄や独立記念塔、馬車などが楽しめる

■筆者はバリ島よりもジャカルタのほうが楽しいと感じている

乗り物が観光スポットに!

 ジャカルタ市にインドネシアで初めて地下鉄が開通したのは2019年3月。2022年になってもまだまだ地下鉄自体が珍しいようで、筆者が見ている限りは地元の人よりも地方から観光などでジャカルタへ出てきた際に、観光名所のひとつとして地下鉄に乗る人が多いように感じる。

※画像はイメージ

 地下鉄は自動改札となっているのだが、長蛇の列となっていた。ジャカルタ首都圏の通勤電車の駅は自動改札なので、地元の人は慣れているのだろうが、電車を乗るのに馴染みの薄い地方から出てきた人が手間取っている様子であった。

 ジャカルタ市中心部側の発着駅近くには日本大使館のほか、高級ホテル、そしてショッピングモールなどが建ち並ぶ、まさにジャカルタの中心中の中心ともいえる場所。地下鉄を楽しんだあとに食事やショッピングを楽しむ観光客も多いようだ。そのため、地下鉄の駅周辺はお土産を売る人などもいて、どこか観光地の駅のような風情も感じさせる。そして、それを増長させるのがきれいに飾り付けを行った馬車である。

 ジャカルタのまさに“顔”ともいっていい、中心部のラウンドアバウト(環状交差点)内を、最新の乗用車、時にはBEV(バッテリー電気自動車)路線バスなどに交じり馬車が走っているシーンは、近代的な街並みのなかにどこかノンビリとしたムードを与えているように感じた。日本でいえば、東京・浅草を走っている観光客向けの人力車をイメージすれば、この馬車の存在はわかりやすいかもしれない。地下鉄の駅周辺だけでなく、ちょっとした観光スポットでは、この馬車を目撃することができる。

 馬車のほかに、観光地をめぐるダブルデッカー(二階建て)バスなども運行されており、ジャカルタ市も観光に力を入れているようだが、残念なことに観光地らしいものといえば市の中心部にある独立記念塔(モナス)くらいしか思いつかない。中心部へ向かうために地下鉄の駅にいると警備員が「どこに行くんだ」と聞いてきたので、中心市街地側の駅近くにある日本大使館や、高級ホテルやショッピングモールの名前を出してもチンプンカンプンな様子。そこで近くはないのだが、「モナスへ行く」と伝えると、「それならこっちのエスカレーターを利用して」と案内してくれた。

 筆者のジャカルタ市内の観光はというと、まずコタ駅という東京の上野駅のようなところへ行き、埼京線など日本で使われた車両が活躍している通勤電車に乗車して堪能したあとは、コタ駅とブロックMという場所にあるバスターミナルを結ぶ、“なんちゃってBRT(バス高速輸送システム)”ともいえる、トランスジャカルタというバス輸送システムに何往復も乗ったり、ブロックMのバスターミナルで高速路線バスや一般路線バスを撮影したり、地下鉄の市街地中心部側の発着駅近くのラウンドアバウトでそこを通るクルマの定点観測などをしてエンジョイしているので、ベタベタな観光地が少なくてもまったく問題なく過ごしている。

 日本で「インドネシアへ行く」というとたいていは、「バリ島へ行くの?」と反応される。バリ島へ向かう飛行機はカップルなど、そのほとんどが観光客だが、ジャカルタ行きはそのほとんどがビジネスマンとなっている。ただ、筆者個人としてはバリ島よりジャカルタのほうがエンジョイできるものと考えている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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