自分のSUVの「オフロード性能」を知ることは大切! レーシングドライバーが語る「ホンモノSUV」の必要性とは (2/2ページ)

ただのブームで終わらせないために必要なもの

 また、渡河性能と呼ばれる水深の深い川を走破できる性能は頼もしいものだ。メルセデス・ベンツGクラスやジープ・ラングラー、ランドローバーなどは70センチ以上の水深でも走れる渡河性能を与えられている。ジープ・ラングラーでは70センチを確実とするために、地上から70センチ以下の高さには電気のコネクターや接点を配置しないなど工夫している。

 もちろんエンジンへの吸気口高さも重要で、70センチより高くなければならないし、シュノーケルをオプションで持つ車両は1メートル以上の渡河性能が発揮できる。

 現実的に一般道でそんな場面に出くわすことはあり得ないが、一生に一度でも、そうした危険な場面に直面したときに、その性能で救われれば価値がある。

 SUVブームをただのブームで終わらせないためにも、ユーザーが正しく走行性能を知り、試す機会にも恵まれることが今後のSUVブームを牽引するうえで重要な施策となるのではなかろうか。

 国内にはSUVの悪路性能を試せる特設コースが何箇所かあるがまだまだ少ない。

 ドリフトブームでドリフトコースが各地に広がったように、SUVランドが全国展開されることを期待している。


中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
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趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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