ところどころで見かける道路の「ギザギザ」! 日本では大切な「ジョイント」って何? (2/2ページ)

雨の日にジョイントの上を走る場合は注意が必要

 海外では、アスファルトではなくコンクリートの舗装もある。この場合はアスファルトのように気温の変化で体積が変化しにくいので、ジョイントの必要はなくなる。ただし、地震国では、地面そのものが動くので、橋梁などを中心にジョイントの必要がでる。

 アスファルト舗装は、その昔は簡易舗装と呼ばれ、一時しのぎの舗装と考えられていた。しかし、敷設が容易で費用も抑えられ、舗装面も滑らかできれいに仕上がるので、今日では国内のほとんどの道路がアスファルト舗装になった。

 コンクリートや石畳は、工事に時間を要する。また、舗装面は必ずしも滑らかではなく、乗り心地に影響を及ぼすことがある。どちらがよいかの判断は、工期を含め費用対効果の測りかたによるだろう。

 簡易舗装とかつてはいわれてきたアスファルト舗装だが、定期的な保守管理を行えば、近年では排水性を備え、通過騒音を抑える技術が生まれ、より安全で、地域の騒音環境にも影響を及ぼしにくくなっている。日本の道路工事に関する土木技術は、前進し続けているといえるのではないか。

 しかし、ジョイントは金属製のため、ことに雨天の際には摩擦がより低くなるので、タイヤが滑る懸念がある。雨天ではそもそも路面の摩擦が低下するが、ジョイントの存在を考えると、より安全な速度で走行することを心掛ける必要がある。ことにカーブの途中にジョイントがある場面では、要注意だ。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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