この記事をまとめると
■工事現場では交通誘導員が立っているのが一般的
■正式には交通誘導警備といい、資格を持った人が配置されている
■交通誘導警備による合図の意味について解説する
誘導棒や旗によって交通誘導が行われる
連日こんなにも暑いのに、今日も各地で道路工事や車線を規制するような工事が行なわれている。こうした工事現場では、交通誘導員が立っているのが普通だ。
これらは民間警備会社による警備業務の一環で、正式には交通誘導警備という。
交通誘導員の行う「交通誘導」は相手の任意的協力に基づくもので警察官が行う「交通整理」と違って法的強制力はないが、交通誘導員にも『交通誘導業務検定』という資格があり(『1級』と『2級』の2種類がある)、都道府県が定める「資格者配置路線」では、1級または2級の資格を持っている人を配置することが義務付けられている。
そして交通誘導のやり方にも決まりがある。
まずクルマを停止させるとき。クルマを停止させるときは、誘導員がクルマの正面に立って、右手に持った誘導棒を真横に伸ばし、停止の意思表示をする。
赤と白の手旗を使う場合(左手に赤の旗、右手に白の旗)、白旗を下におろして赤旗を上げ30cm幅に横に振る方法と、赤旗を肩の高さまで水平に上げる方法の2パターンがある。
進行の合図は4通り。
・白旗を下げたまま赤旗を体の前で肩よりも少し上に上げる方法
・白旗を体の横に水平に上げたまま赤旗を体の前で肩よりも少し上に上げる方法
・赤旗を下げ、白旗を体の横に水平に上げる方法
・赤旗を下げ、白旗を斜め下に下げる方法
徐行の合図は、車両の進行方向に対して平行に立って、手を腰のあたりで下に向け「おさえて、おさえて」と上下に振るのが一般的。誘導棒や手旗があれば、両手を真横に伸ばし、ゆっくりと上下に揺らす。
いずれも、ドライバー側に予備知識がなくても、意味するところが通じるというのが大事なポイント。
繰り返しになるが、交通誘導員の行う「交通誘導」には法的拘束力はないし、正直クルマを上手に捌く人もいれば、誘導のタイミングがイマイチの人もいる……。しかし、安全でスムースに工事現場を通過できるよう、ドライバーとしてもできるだけ協力して、いい関係を築くようにしたい。