日本史上最高の1台! ホンモノのスーパースポーツ「レクサスLFA」はトヨタの究極作品だった (2/2ページ)

生産はわずか2年間で500台が生産されたのみ

 搭載される4.8リッター仕様のV型10気筒自然吸気エンジンはヤマハ発動機製で、最高出力は560馬力、最大トルクは480Nmと発表されていたから、これは当時としては世界のライバルと十分に勝負できた数字である。たとえばこの時代、ランボルギーニは、同じ560馬力を得るのに5.2リッターのV型10気筒自然吸気エンジンを使用していた。

 また、LFAに組み合わせられるミッションは、6速のオートメーテッドシーケンシャルギアボックス(ASG)。シフトアップ/ダウンはパドルを使ってそれを行い、変速スピードはシフトタイムスイッチによって7段階に調節できる仕組みだ。

 ドライブモードは、「オート」、「ノーマル」、「スポーツ」、「ウエット」の4つのモードを持ち、各々でVSC(横滑り防止装置)を始め、TRC(トラクションコントロール)、VDIM(スポーツモード付き車両姿勢安定制御システム)などを総合的に制御する。

 サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リヤはマルチリンク。ブレーキにはカーボンセラミックディスクが採用されている。純正装着タイヤはブリヂストン製のPOTENZA S001。サイズはフロントが265/35R20、リヤが305/30ZR21の設定だ。

 実際にこのLFAのステアリングを握ると、その速さのほかに、V10エンジンが奏でる官能的なサウンドや、またスーパースポーツのそれとは思えない快適な乗り心地にも驚かされる。

 これぞ日本の誇るレクサス=トヨタの究極作。そのセールスが、わずか500台の限定販売であったこと、さらにこの日本でも約200台のデリバリーに終わったことが(当初計画は165台)惜しまれてならない。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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