フラットな「ドアハンドル」がクルマの未来を作る!? いまや自動車はわずかな空気抵抗まで追求するステージに入っていた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■収納式や手を差し入れるタイプなど、最近のクルマのドアハンドル形状が変化している

■なるべくなフラット形状とすることで空気抵抗を減らすのが目的だ

■少しでも空気抵抗を減らして燃費・電費を稼ぐために些細なことも見逃せない時代になっている

フラットな形状のドアハンドルで空気抵抗低減

 電気自動車(EV)の米国テスラは、ひとつの造形の象徴としてドアハンドルが収納式であり、開閉の際に手前へハンドルが出る仕組みになっている。韓国のヒョンデ(現代)アイオニック5も、同様のドアハンドルだ。

 収納式とは異なるが、ドイツBMWの最新EVであるiXは、ドアハンドルの出っ張りを嫌い、手を差し入れる形式として、車体表面へのドアハンドルの出っ張りをなくしている。ドイツ車は、1990年代から、万一の衝突事故の際にドアを確実に開け、車内の人を救助できるようにという安全第一でドアハンドルをグリップ式にした経緯があり、様変わりの印象がある。

 ドアハンドルの形状が変わった最大の理由は、空気抵抗の低減だろう。

 しかし、レーシングカーや最高速度記録挑戦車などと違う市販車で、そこまでの効果が得られるのかという疑問があるかもしれない。同時にまた、それほど空気抵抗の削減に神経質にならざるを得ないほど、燃費低減のためなら何でも採り入れる時代となったといえる。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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