2022年に入るとORC ROOKIE RACINGが新たにカーボンニュートラル燃料を使用した28号車「GR86 CNF Concept」を投入。さらに第2戦の富士24時間レースには日産が新型Zをベースに開発した2台の「Nissan Z Racing Concept」を投入しており、NISMOがカーボンニュートラル燃料を使用した230号車、Max Racingがガソリンを使用した244号車を投入していた。
かつてニュルブルクリンク24時間レースには、レクサスLFAやフォルクスワーゲン・シロッコなどの発売前の開発モデルが参戦したほか、ポルシェ911 GT3 R ハイブリッドやシロッコの天然ガス仕様車、シロッコGT24-CNGといった次世代モデルが参戦するなど“走る実験室”もしくは“走るモーターショー”として注目を集めてきたが、スーパー耐久のST-Qクラスも“走る実験室”になりつつある。
一方、MAZDA SPILIT RACINGの活動についてマツダのカスタマーサービス本部の上村昭一氏は「ST-Qクラスでは規則的にいろんなチャレンジができるので、バイオディーゼル燃料に対するエンジンの制御のやり方などを勉強しながら、その他の部分でも各ラウンドで新しいチャレンジをしています。富士では新型トランスミッションの調子がいまいちだったんですけど、解析して信頼性を上げてきました。それに合わせて富士から投入した1.8リッターのエンジンも制御のチューニングで出力を上げました。富士と比べると10馬力〜20馬力ぐらいはアップしています。バイオディーゼル燃料でカーボンニュートラルの対策をやりながら、レーシングカーとしての魅力も担保していきたいと思っています」とのことで、MAZDA2 Bio conceptも着実に進化を重ねているようだ。