市販車の「新型Z」ファンなら無視できない存在! スーパー耐久に参戦するNissan Z Racing Conceptはどんなクルマか関係者を直撃 (3/3ページ)

Nissan Z Racing Conceptは市販モデルの延長にある

 このようにNissan Z Racing Conceptは、市販モデルをベースとしながら、レーシングカーおよびアフターパーツの開発が行われているが、実際のフィーリングはどうなのか? というわけで、244号車のステアリングを握る田中哲也選手/田中徹選手/三宅淳詞選手にインプレッションして頂いた。

──Nissan Z Racing Conceptはどんなクルマですか?

田中哲也:まず見た目がカッコいいですよね。じつはまだ量産モデルに乗ったことがないので比較はできないんですけど、レーシングカーとしては十分にZらしさがありますね。僕は旧型を含めて、ずっとZでレースをやってきましたけど、ハンドリングやトラクション性能などすべてを含めてZらしさはあると思う。Nissan Z Racing Conceptは市販モデルの延長線にあるので、そのあたりは同じだと思います。

──デビュー戦の富士は探りながらのドライビングだったと思いますが、3戦目を経てドライビングとセッティングは固まってきたんでしょうか?

田中徹:まだ探りながらのドライビングです(笑)。でも、セッティングをいろいろと変えることによって乗りやすくなってきたな、というイメージはありますね。

──スーパー耐久ではひとりのドライバーの運転時間が長いと思いますが、Nissan Z Racing Conceptは快適性といいますか、疲労感みたいなのはいかがですか?

田中哲也:エアコン付きのクルマなので大丈夫ですよ。

──Nissan Z Racing Conceptはどのコースが速いと思いますか?

三宅淳詞:まだ全部走っていないので分からない……というのが正直なところです。

田中哲也:毎回、エアロパーツを変えたりといろんなことをやっているので、正直、「このサーキットが速い」とは言えないんですけど、ST-3クラスに参戦するZはオートポリスやSUGOが速かったですからね。新型Zもコーナリングはいいし、エンジンのフィーリングもいいので今後は楽しみです。

──なるほど。Nissan Z Racing Conceptは楽しそうなマシンですね。

田中哲也:スーパーGTのGT500マシンと違ってスーパー耐久のST-Qに参戦するNissan Z Racing Conceptは市販車に近いですからね。新型Zを買うオーナーさんには「こんなエアロがいいなぁ」とか「このホイールがいい」とか、そういった見方もできると思います。

 このようにスーパー耐久のST-Qクラスに参戦するMax Racingの244号車「Nissan Z Racing Concept」は、まさに市販モデルの延長にあるレーシングマシン。ストリートにもっとも近い存在となっているだけに、ニッサンおよびZのファンにとっては無視できないマシンと言えるだろう。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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