元々はクルマと関係無い商社だった
しかし、改めてコーンズの歴史を紐解くと、あっと驚くようなビジネスに関わっていたことがわかる。
同社HPに詳しい記載があるが、今回はその中から注目ポイントをいくつかご紹介してみよう。
まずは創立時期だが、なんと江戸時代だ。いま(2022年)の159年前の1861年(文久元年)、英国から来た当時24歳のフレデリック・コーンズとウイリアム・グレッグソン・アスピナールが、商社としてアスピナール・コーンズ・カンパニーを設立したのが、コーンズの始まりだ。
当時、日本の絹や緑茶が海外で需要があったことから、それらを日本から輸出する事業を皮切りに、綿製品、金属、石炭などを海外から輸入するようになる。
その後、当時は海外との行き来で主流だった蒸気船の運行でも、上海や東アジア向け事業の代理店として関わるようになる。
1868年には神戸外国人居留地に神戸支店を開業している。
時は流れて第二次世界大戦後、日本の高度経済成長の波に乗り、保険、損害査定、海運代理業を母体として、航空機や高級自動車など様々な分野で事業の幅を拡大していく。
その中には、1959年にアメリカのジョンソン・エンド・ジョンソンの代理業があり、いまでは日本人にとって日常品となった、バンドエイドやベビーパウダーを販売するようになる。
自動車関連では、1961年にロールス・ロイス&ベントレー・カーズ(当時)のほか、ローバー、アストン・マーティン・ラゴンダ、ジェンセンなど英国メーカーの輸入権を相次いで獲得していく。
近年では、2012年に自動車事業をコーンズ・モータースとして分社化し、2013年にはランボルギーニの販売代理店となった。
現在、コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドとしては、自動車事業のほか、エレクトロニクス・産業機材、無線通信測定システム、企業保険、アパレル、キッチン・ライフスタイルグッズなど海外からの良質良品を日本に紹介している。