日産と三菱がこれから生み出す新たなクルマにも超期待!
軽自動車は日本の乗用車市場の約4割を占めるため、日産にとっても三菱にとっても継続的に軽自動車を企画・開発・生産していく必要があるが、軽自動車は車両価格が低く、そのため実質的な利益が少ないクルマであるため、日産と三菱の2社による車体や部品の共有化や共同購買によるコスト削減などが重要だ。いわゆる「規模の経済」の重要性が高いビジネス領域なのだ。
そうした点に着目して設立されたNMKVは、サクラとeKクロスEVの商品としての出来栄えの良さと、それを高く評価したユーザーによる受注好調は、日産と三菱の双方にとってまさにWin-Winの関係が築けていると言えるだろう。
また、軽自動車のみならず、乗用車セグメント全体としては、日産、三菱、そしてルノーによるグローバルでのアライアンスの効果が着実に現れている。
3社は2020年5月27日、「競争力と収益性を高める新たなるアライアンス」の取り組みについて発表している。ここでの重要なキーワードは「リーダーとフォロワー」だ。各社それぞれが得意で世界をリードしうる技術、または販売実績がすでに高い国や地域を明確化するという事業戦略だ。
その中で、日産はEVやe-POWER、高度運転支援システム、コネクティビティなどのインテリジェント領域の技術や、北米と中国での事業でのリーダーとして位置付けた。また、三菱はプラグインハイブリッド技術や、東南アジアなど経済新興国での事業でリーダーである。
こうしたグローバルでのアライアンスの中で、日本でのNMKVの存在意義がさらに高まったと言えるだろう。今後も日本で、日産と三菱による協業で生まれる魅力的なクルマの登場を期待したい。