やっぱりカングーは生活を楽しくしてくれる! オーナーだけが参加できる「カングーファーム」がいい感じに「チル」ってた (1/2ページ)

この記事をまとめると

カングーオーナーを対象にした新たなイベント「カングーファーム」が行われた

■カングーファームと名付けられた畑で育てられた野菜を収穫するというコンテンツがメイン

■この日のために一流シェフが用意した特別なカレーも振る舞われた

カングーのユルさは人生を幸せにする

 販売台数や馬力など数字で表せるものでもない限り、そうそうクルマに日本一なんて言葉は使えないのだけど、カングーに触れると「あぁ、日本一人に寄り添ったクルマだな」と断言できる。初代も2代目もまるでペットのような、老若男女問わずに愛せるであろう見た目、工夫次第でいくらでも使い勝手の幅を広げられる作り、絶妙に懐の深い走り。私自身、縁あって2台のカングーと結構な期間を過ごしたことがあったのだが、昨今問題になる煽り煽られなんてこととは無縁。それは周囲をそんな気にさせない見た目と、運転していても不思議と穏やかになる雰囲気があるからだと思う。それでいて走りは、高速の120km/h区間でも余裕たっぷりだし、継ぎ目だらけのコーナーが連続する首都高でもダルさも不安もないから、心にゆとりが生まれる。それこそカングーに乗っている人はみんな善人なんじゃないかと思ってしまうほど──いや、そう信じたいので、オーナーの皆さんは運転にご注意を!

 そうしたカングーの性格を表しているのが「カングー ジャンボリー」だ。富士山の麓の山中湖周辺にカングーが1000台以上集い、来場者は4000人を超えるというイベント。クルマの単一車種のオフ会というと、敷居が高く、そのクルマの知識がないと入っていけない、簡単に言っちゃえばオタクじゃないと厳しいイメージがある。その認識は半分正解で半分不正解だったりするのだけれど、カングージャンボリーに関してはまったく別モノ。「私のクルマ見てください!」感もないし、愛犬連れで遊んだり、フリーマーケットを楽しんだり、愛車の後ろでテーブルと椅子を出してコーヒーを入れてみたり、それぞれが自然の中で各々のカーライフに沿った過ごし方をするようなイベントなのだ。こんなに生活を彩ってくれるクルマはほかにない、そう断言できる。

 さて、カングーオーナーにとっては当たり前の前置きが長くなったが、先日私の元に、ルノー・ジャポンからイベント取材の案内が届いた。文面を要約するとなんでも「カングーファームがあるのでぜひ遊びにきてください!」というもの。もうこの時点で楽しいことは確実! カングーファームという名前からしていまはやりの「チル」だったり「ユル」だったりの言葉がピッタリのカングーに、マッチした言葉だし、カングーの立ち位置をメーカー自体がよくわかってらっしゃる! 何しろ「遊びにきてください」という文面なのだから。

 やや雨交じりの不安定な天気のなか、クルマで向かったのは千葉県成田市にある成田ゆめ牧場。案内された駐車場に着くと、すでに数台のカラフルなカングーが止まっている。

 イベントの内容はこうだ。「ルノー・ジャポンが畑を借りて野菜を育てました。ちょうどいい時期なのでカングーオーナーのみんなで楽しく収穫してご飯を食べましょう!」というもの。

「素晴らしい!」と素直に思う。まずこのイベントはルノー・ジャポンが主催しているのだ。自動車メーカーが自らカングーの世界感をしっかりと捉えて、オーナーを楽しませるイベントを作り上げるのだから最高だ。メーカー主催のイベントなんて他にもある、なんて声も聞こえてきそうだが、なにしろカングーはもう新車で買えない車種。ヨーロッパではすでにデビューしている3代目が今年中に日本でも登場する予定とのことだが、少なくともいまは販売を終了しており、その車種のオーナー向けにメーカーが「新たな」イベントを考えるのだから、それはもうオーナーとしても嬉しい限りだろう。

 今回参加したのは、抽選で当たった10組のカングー乗り。入口でロサンジュがプリントされた収穫バッグを渡され、まずはイベントの説明と挨拶を聞く。なんとこのイベントにはルノー・ジャポンの、小川隼平新社長のご家族も参加されており、小川社長からは「前任社長の大極さんが、どうしてもやりたいといって企画したのがカングーファームなんです」との話を聞くことができた。

 ではイザ畑へ! と参加者全員が席を立った瞬間、突然雨が降り出すといったハプニングがあったものの、数十分の待機で雨は上がり無事にイベントは進行。こうした待っている間もみんな穏やかにファミリーで談笑したり、テントからスマホで風景を撮ったりと穏やかに過ごせるあたりにも、カングーのイベントだなぁとしみじみ感じてしまう。


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