新世代フォードGTは第2世代へと進化 新型GTのミッドに搭載されたエンジンは、5.5リッターのV型8気筒DOHCスーパーチャージャー。最高出力は558馬力に達し、それに6速MTを組み合わせてもちろん後輪を駆動する。参考までに当時発表されたパフォーマンスデータは、最高速では330km/h、0-100km/hは3.8秒、0-200km/hは12.3秒、0-300km/hも44.3秒と、スーパースポーツとしてじつに刺激的な数字が並んだ。
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この初代GTの誕生から10年、フォード は2代目のGTを2016年に生産開始することを、2015年のデトロイトショーで発表する。初代GTもモータースポーツの世界ではそれなりの活躍を見せるが、その中には日本のスーパーGTに2006年シーズンから参戦した、DHC ADVAN FORD GTなど、我々にも馴染み深いモデルもある。その活動は2007年シーズンまで継続されたほか、ヨーロッパのFIA GTカー選手権でもフォードGTはそのパフォーマンスを披露。数回の優勝を果たしている。
しかし、フォードにとって、それはまだ満足できる結果とはいえなかったのだろう。さらにその性能を向上させるために発表されたのが、例のセカンドジェネレーションのGTで、そのスタイリングはよりウエッジシェイプの強いエアロダイナミクスに富むものに仕上げられた。
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ミッドに搭載されたエンジンは、新開発となる3.5リッターのV型6気筒ツインターボ、いわゆるエコブーストで、最高出力は656馬力。これに組み合わされるのはゲトラグ製の7速DCTで、それをデファレンシャルとともにリヤに搭載するトランスアクスル方式を採用している。プッシュロッド方式のアクティブサスを標準装備するなど、日常の使い勝手にも十分な対応を見せている。
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新型フォードGTのレースシーンでの強さは圧倒的であったといってもよいだろう。2016年のル・マン24時間レースでは、早くもGTE-Proクラスを制覇。デイトナ24時間レースのGTLMクラスでも優勝という結果を残している。このセカンドジェネレーションのGTは、当初1000台のみが限定生産される予定だったが、その人気から最終的に1350台がデリバリーされている。
2016年ル・マン24時間レースでクラス優勝したフォードGT 画像はこちら
フォードのGTシリーズ、それはまさにアメリカを代表するスーパースポーツの1台だ。