この記事をまとめると
■メルセデスEQから第3弾となる電気自動車、EQBが発売された
■人気のGLBをほぼそのまま電気自動車に仕立てたモデルとなっている
■最大7名乗車が可能な3列シートSUVで航続距離は最大520kmを実現
人気のGLBとほぼ同じフォルムの電気自動車
来るべき電動自動車社会の実現にむけ、「メルセデスEQ」という電気自動車のサブブランドを立ち上げてラインアップの電動化を進めているメルセデス・ベンツ。すでに日本には、ミドルサイズSUVとなる「EQC」と、コンパクトSUVの「EQA」を導入済で、いずれも好評を博しているようだ。
そんなメルセデスEQに第3のモデルが登場した。7月14日、東京・芝浦にて「メルセデス・ベンツEQB」の日本導入発表会が開催されたのでリポートをお届けしたい。
メルセデス・ベンツEQBは、同社のコンパクトSUVとして人気を博している「GLB」をデザインのベースとしつつ電気自動車へと仕立てたモデルとなる。GLB同様のスクエアなボディと、タイヤをできる限り四隅に配して切り詰めた前後オーバーハングにより、居住空間を最大限に確保したパッケージとなっている。
また、EQシリーズならではのフェイスが与えられているのも見どころのひとつ。フロントグリル上部に光ファイバーのデイタイムランニングライトの帯を水平に配して、左右のLEDライトと繋がるようにデザインするのはEQシリーズのアイデンティティのひとつだが、このEQBでも同様の意匠が採用されており、EQBがEQシリーズの一員であることをアピールする。
リヤエンドもEQシリーズのデザイン言語にのっとったもので、LEDリヤコンビネーションランプが、LEDライトストリップと一直線につながり、EQBの幅広い安定感を強調する。
実際に見たEQBは、一見、スクエアで無骨なフォルムが力強さを漂わせながらも、所々に取り入れられたEQシリーズならではの意匠によるスマートさがあり、山でも街でも、どこにでも似合いそうなスタイリッシュなSUVといった印象だった。
一方の内装は、近年のメルセデス・ベンツらしい洗練された空間となっている。まず目に入るのは、液晶メーターとセンターモニターを一体型にした大型の液晶パネル。もちろん、MBUX(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を搭載しており、音声によってさまざまな操作が可能となっている。
また、ドアやコンソール、エアコンアウトレット、助手席側ダッシュボードに採用されたローズゴールドのチューブ形状デザインのアクセサリーも存在感を放つ。ローズゴールドのアクセサリーは、モーターのコイルをイメージしたもので、 EQBが電気自動車であることをイメージさせてくれる。ちなみにAMGラインを選択した場合、これらアクセサリーのカラーはシルバーに変更され、一転してスポーティさを強調した空間となるそうだ。
前述した通り、EQBは3列シートレイアウトのSUVとなっていることもトピックだ。スクエアなボディとロングホイールベースによって実現した広い車内空間の恩恵は、2列目・3列目シートでふんだんに堪能できる。
2列目シートは、最大で140mmの前後スライドが可能で、後ろにスライドして足元スペースを広くしたり、前にスライドして荷室容量を拡大したりと変幻自在。
普段は折り畳んでおける3列目シートは、安全上の理由から適応身長165cm以下となるが、十分に使用に耐えるだけのスペースが確保されている。3列目シートへのアクセスは、2列目シートのバックレストにあるレバーを操作することでワンタッチで乗降可能となっているのは、実際に使用するうえでの美点と言えるだろう。
そのほか、2・3列目シートを折りたたんで巨大でフルフラットな空間を作り出すことも可能となっており、ユーティリティはかなり高そうだ。