この暑さはクルマも人も危ない! いますぐ実施すべき危険回避術 (2/2ページ)

過酷すぎる暑さには危険がいっぱい

車内編

 炎天下に駐車していたクルマの車内は、60度以上の高温になることがあるといわれている。そのため、熱で変形するもの、溶けるもの、壊れるもの、爆発するものなどは、車内に放置しておかないこと。

 具体的には、スマートフォン、パソコン、タブレット、電池、炭酸飲料、スプレー類、飲みかけのペットボトル、ガスライター、化粧品、チョコレートや飴などの食べ物などは、炎天下のクルマに置きっぱなしにしないこと。

 ETCのカードなども車載器に差しっぱなしにしておくと熱で変形するケースがある! また、各種レシートや消せるボールペンで書いたメモなども、熱で文字が消えてしまうことがあるので気をつけたい。

人間の暑さ対策

 機械以上に暑さに弱いのが我々人間。体温以上に温度が高い環境は危険になる。

 まず、駐車するときはなるべく日陰を選んで、サンシェードやハンドルカバーなども用意し、直射日光をカットしたい。そして、クルマに乗り込む前に運転席のドアを3~5回素早く開閉すると、車内の熱気を逃すことができることも知られている。

 クルマに乗ったら、ハンドル、ダッシュボード、シートベルトの金具などはとくに高温になっているので、火傷をしないように要注意。エンジンをかけたら窓を全開しに、エアコンのスイッチを入れる。オートエアコンなら設定温度が18度でも27度でも、その温度に達するまでは最速で冷やしてくれるので、わざわざ設定温度を下げる必要はない。

 走り出して5分ぐらいしたら窓を閉めればOK。

 エアコンを使用していても、水分や塩分が不足すると熱中症になるので、水は小まめに少しずつ飲むように(がぶ飲みはNG)。

 汗で塩分が足りなくなると、筋肉が硬縮してくるので、塩飴や梅干しなどで塩分補給も。塩分は食事からとるのが一番なので、食欲がなくても軽くて消化のいいものを選んで食べるようにしよう。

 食事を抜くと血糖値が下がり、思考力が低下し、攻撃的になるので、クルマの運転をするときに空腹なのは危険ともいえる。長距離を走るなら、日焼け対策もしておきたいし、サングラスをかけることで疲労感も軽減できる(サングラスの柄の部分で火傷をしないように注意)。

 また、汗をかいても肌にピタッとくっつかないドライTシャツなどもおすすめで、暑がりの人はネッククーラーなども併用するといいだろう。

 あとは、たとえ短時間の駐停車でも、車内に子どもやペット、高齢者を置いてクルマを離れないこと。炎天下だとエアコン停止後、10分後には、室内温度は10度も上昇するといわれていて、15分でWBGT(熱中症指数)は31=危険レベルに達してしまう。

 生死に関わることなので、これだけは十分注意しよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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