この記事をまとめると
■時折、駐車場で「前向き駐車」の看板を見かける
■その理由は周囲や植木などへの配慮
■前向き駐車の効果について解説する
「前向き駐車」は周囲や植木などへの配慮
駐車場でたまに見かけるのが「前向き駐車」や「前向きに止めてください」という表示。ご存じのように、日本の場合は後ろ向き駐車。つまりバックしてお尻から入れるのが一般的なので、これらの表示はあえてそうしないでと言っていることになる。
そもそもなぜそのような表示があるのか? まずは植木などへの影響。最近は排ガスはクリーンというイメージが定着しているからか、あまり悪影響がないように思えるが、数値は確かに劇的によくなっているとはいえ、ガソリンや軽油を爆発されて出てきた排気ガスには変わりない。実際に聞くと、マフラーに近い部分が枯れることは珍しくない。そうなると、反対向きに止めほしいとなるのは当然だろう。
もうひとつの理由が、周囲への配慮。前向きの指示がされているのは壁沿いでその向こうが住宅やマンションだったりする。草木もないのに指示がある場合はこの例が多くて、離れているし、ものすごい勢いで排気ガスが噴射されるわけではない。
それほど影響がないと思うが、排気ガスがこちら側に向いて出てくるというだけでもイメージはよくないし、気分的にもいいことではない。また相変わらず、アイドリングしっぱなしで長時間駐車しているクルマも多いだけに、やはりできるだけ壁側からマフラーは離しておいたほうがいいというのはあるだろう。
ただし、昨今ありがちなこととして、具体的にクレームが入ったことはないにしても、対策をしていますよという姿勢として「前向き駐車」の看板が有効なのは確かではある。「それでも止めているだろ」と言われる可能性も捨てきれないが。
ここまで見てきたのは、コンビニの横にあるように駐車場のことなのだが、たまに店舗の前では「後ろ向き駐車をお願いします」というのも見る。冒頭で見たように日本の場合、後ろ向きが基本なのだが、わざわざ書くのはコンビニの場合、頭から突っ込むことが比較的多いというだけでなく、最近問題になっている踏み違い対策でもある。前進でもバックでも突っ込まれるのは同じとはいえ、出るスピードなどに大きな違いがあるし、バックの場合切り返す必要があるので勢いも付きにくいので、万が一でも被害は少なくて済む。あとは、夜間にヘッドライトが店内を照らすのを防ぐというのもある。
最近では後ろ向き駐車が苦手なので、前向き駐車をするという人も少しずつではあるが増えていて、今後は前後どう止めるか。また前後向きの混在など、問題が出てきそうだ。