最新スズキのSUV全6車種徹底比較! 新型情報も (2/2ページ)
新型SUV「S-CROSS」を発表!
ジムニー
価格:155万5400円〜
ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1725mm、ホイールベース2250mm
初代登場から半世紀以上の歴史を誇る軽オフローダー。2018年にデビューした4代目となる現行モデルはオフロードでの走行性能に加えて日常使い時の快適性も向上しています。
歴代モデル同様にラダーフレーム構造でリジット・アクスル・サスペンション、パートタイム式4WDは継承。そのためオンロード走行中は、先代より快適性が向上したとはいえ同じ軽SUVのハスラーと比べると硬めの乗り心地が気になる人は多いでしょう。
また、ハイトワゴンなど一般的な売れ筋軽自動車とは違い室内空間は広くなく、ボディは2ドアしかないので後席に乗り込むことも一苦労。見た目やオフローダーという雰囲気だけでジムニーを選ぶと、後悔することも考えられます。
デビュー後から爆発的な人気を得た4代目ですが、スクエアでスタイリッシュなエクステリアデザインが大きな要因であることは間違いありません。
ただしインテリアは機能性や走破性を重視したオフローダーらしい無骨さを感じるもの。
とはいえ、スマホを置きやすく設計されたセンターコンソールトレイを備えるなど、いまどきのクルマに求められる実用性は備えています。
実用性という面で考えると、4人乗車は緊急時のみ。「2名乗車+ラゲッジ」のクルマだと考えるとなかなかのものです。後席格納時はラゲッジがフラットになり、大きな荷物も積載可能。後席を畳んだうえで前席をフルリクライニングすれば大人が横になれるスペースが現れます。
ユーザーを選ぶクルマだといえますが、他に変えるべき存在がいないジムニーは大きな価値を持つ軽SUVといえるでしょう。
ジムニーシエラ
価格:186万3400円〜
ボディサイズ:全長3550mm×全幅1645mm×全高1730mm、ホイールベース2250mm
軽オフローダー、ジムニーをベースに開発されたジムニーシエラ。オーバーフェンダーを装着し1475mmから1645mmまで全幅を拡大していますが、室内空間やラゲッジ容量はジムニーと変わりません。
ただ、パワーユニットは1.5L直4NAエンジンを搭載。最高出力102ps、最大トルク13.3kgmと軽自動車のジムニーと比べると圧倒的なパワー&トルクを誇ります。
ラダーフレームやボディの基本部分はジムニーと共通ですが排気量が拡大したことで、とくに高速道路での走行は非常にスムーズになりました。また低回転域でのトルクも向上しているため悪路での走行はもちろん、街中での発進や加速が楽になったことを感じます。
ジムニー同様、国産車随一のオフロード性能を誇るジムニーシエラですが、ガソリン高が続く現在において、WLTCモード15.0km/Lであること、また軽自動車をベースにしていることなどで4人乗車時(そもそも大人4人乗車も辛いですが…)に荷物がほとんど積載できないなど実用面でのデメリットはけして少なくありません。
しかし、他に類を見ない圧倒的な悪路走破性やワイルドな見た目など数々の魅力を備えていることも事実。ジムニーシエラは、他のSUVが真似できないオンリーワンの存在といえます。
エスクード
価格:297万〜
ボディサイズ:全長4175mm×全幅1775mm×全高1610mm、ホイールベース:2500mm
スズキといえば国内のみならず、インドや東欧での生産・販売に力をいれていますが、今回紹介するエスクードはハンガリーの工場で生産した車両を輸入し販売しています。
ただ、2021年9月から国内販売が一旦停止され、マイナーチェンジを経たうえで2022年の4月から再びラインナップに加わりました。
エスクードといえば1.6Lエンジンを搭載するコンパクトオフローダーとして1988年にデビューし、その後、ボディを拡大。2005年に登場した3代目は3.2LV6エンジンを積むほど大きくなりました。
しかし、現行モデルとなる4代目は歴代モデルとして初めてFFベースとなり、ボディもサイズダウン。デザインも無骨でオフローダーらしさを強調したものから、スタイリッシュなエクステリアデザインを採用しイメージを一新しました。
現在、用意されているパワーユニットは1.4L直4直噴ターボエンジンのみ。最高出力136ps、最大トルク21.4kgm、このエンジンに6速ATを組み合わせています。
エスクードの特徴として電子制御4WDシステム「ALL GRIP」を搭載していることで路面に合わせ最適な走行モードを選択できること。悪路走破性も高く、オンオフともに快適な走行を可能としています。
スズキがラインナップするSUVのなかでは最上級モデルとなりますが、いまいち存在感が薄いことも事実。ライバルとなるホンダ・ヴェゼルや日産・エクストレイルとは人気という面で大きな差がありますが、オフロード性能重視でSUVを選ぶならエスクードをおすすめできます。
気になる! スズキの新型SUV「S-CROSS」とは?
日本では販売がない?
2021年、スズキは新型SUV「S-CROSS」を発表しました。全長4300mm×全幅1785mm×全高1575mmとエスクードと同様のサイズのため同車との位置づけをどうするのか疑問でしたが、国内での販売はまだ行われていません。
これは同じプラットフォームを使用し登場すると予想される新型エスクードとの関係性に問題があるようです。
新型エスクードの国内販売は一節によると2023年を予定しているとのこと。果たしてS-CROSSが国内販売されるのか、今後に期待しましょう。
先代は「SX4 S-CROSS」
そもそもS-CROSSとはとのようなクルマなのでしょうか。
S-CROSSは2015年から国内で販売されていた「SX4 S-CROSS」の後継モデルとなります。
国内では地味な存在のSX4 S-CROSSでしたが、S-CROSS同様、ハンガリーで生産され中南米やアジアで販売されるなどスズキの世界戦略車として人気を集めたクルマでした。
欧州に合わせたデザイン・機能
S-CROSSに採用されたパワーユニットはスズキ自慢のマイルドハイブリッド。エスクード同様、4WDシステム「ALLGRIP」を搭載していることで悪路走破性が高いSUVとなっています。
先進安全装備「スズキ・セーフティ・サポート」の搭載など新世代のSUVに求められる性能も備わりました。
エクステリアはスズキ車らしくない(?)立派で目立つフロントマスクを装備。昨今のSUVぽいスタイリッシュなデザインを身にまといました。ハンガリーで生産されるからなのか、そのデザインは欧州車っぽさを感じます。
人気のスズキSUVは?
軽SUVの火付け役「ハスラー」
2013年にデビューした初代ハスラー。すでに生産終了していた軽SUV「Kei」の後継モデルを求める声が、とくに販売店から大きかったことで開発されました。が、デビュー後、初代は大ヒット。軽自動車界にSUVブームを巻き起こしたことはご存知の通りです。
ワゴンRをベースに最低地上高を上げクロスオーバーSUVに仕立てただけ…というと語弊がありますが、初代は発売後、スーパーハイトワゴン全盛の中、軽SUVを人気ジャンルに1代で押し上げました。また、ハスラーはいまやスズキの主力商品として君臨しています。
2代目となったハスラーですが機能性が初代と比べさらに向上、レジャーに使える軽自動車として遊び方が広がりました。
アクティブに楽しめる軽SUVを選ぶなら、現在でもハスラーが有力候補となるのは間違いありません。
中古でも人気「ジムニー」
2018年に登場した現行ジムニー。その人気は絶大で現在でも納車に時間がかかるようです。そこで気になるのが歴代の中古モデル。現行モデルの相場は160〜400万円とその価格は高い状態が続いています。
では先代はというと中古車相場は10〜230万円。それなりの価格に落ち着いているなと感じ合わせて初代、2代目を調べてみると中古車相場はなんと20〜215万円! 年式を考えるとかなり高い相場となっています。
初代、2代目はジムニーらしさが詰まっていることで人気が高いといえますが購入するとなると話は別。すでに発売から長い年月を経ていることでメンテナンス費もかかるでしょうし、普段使いに使えるかなどを考えると購入には二の足を踏んでしまいます……。
軽オフローダーが欲しいのに現行ジムニーが手に入らない、という方にとって狙い目は先代モデルとなる3代目がベスト。3代目の中古車は数も豊富で価格も手頃な車両を選ぶことが可能です。
今後、3代目の中古車相場は上がる可能性も十分あります。買うなら早めのタイミングがいいかもしれません。
個性派モデルが揃うスズキのSUV
軽自動車屈指のオフローダー、ジムニーをはじめ軽SUVを世間に浸透させたハスラーなどスズキには数多くの個性派モデルが揃っています。
万人受けするモデルだけでなくマニアックな車種も揃っているのが特徴といえるでしょう。
他社のSUVとはひと味違うスズキ車は、ある種マニアックかもしれませんが他のモデルとは違う魅力も備えているのは間違いありません。