20代の普通の若者が800万円の新車を買ってるだと!? JEEPディーラーに突撃したらラングラーがバカ売れする理由がわかった (2/2ページ)

ラングラーは脅威の残価率65%を誇る

 ただし、日本車のほとんどがクローズエンド(残価保証)タイプなのに対し、ラングラーの場合はオープンエンド(残価非保証)タイプとなり、支払最終回近くに車両の再査定を行い、最終的な残価が決まるので、日本車の残価設定ローンに比べて値落ちリスク(残価保証タイプの日本車でも決められた走行距離を超えたり、内外装の状態が基準以下になると追い金が発生する)が高いこともあって、高い残価率が設定されているのである。

 ちなみにジープのウェブサイトにあるローンシミュレーションコーナーにおいて、サハラのメーカー希望小売価格をベースに、頭金100万円で5年間の均等払いで試算してみた。「メリットブラン1.25%」という特別低金利を利用すると、据置率(残価率)は65%(最大値とされていた)となり、新車販売時のメーカー希望小売価格727万円に対して、472万5000円が支払最終回分として据え置かれ、初回払い分が3万6131円、月々の支払いが3万1500円となった。

 これなら20代でもラングラーに乗ることは十分可能なので、若者にも人気が高いということがよくわかった。

 ラングラーはすでに先代モデルから若者には注目されていた。若い世代から見れば、ラングラーのスタイルは新鮮に映ることが大きかったようだ。ただ、先代モデルは搭載エンジンが3.8リッターV6だったのだが、現行モデルでは日本国内仕様は2リッター直4のみとなったので、ますます購入のハードルが下がったともいえよう。

 また、オーナー個々のライフスタイルに合わせて多種多彩なオプション用品(いわゆるメーカーオプションというものは存在せず、販売店で装着するディーラーオプションのみとなる)が用意され、汎用品装着でも相談にのってくれるなど、正規ディーラーが柔軟なバックアップ体制を組んでいるというのも、若者の心をつかんでいるのかもしれない。

 若者が注目するプロダクトを世に送り出し(けっして媚びるという意味ではない)、価格自体が高くてもそれをバックアップするファイナンスサービスをしっかり用意し、さらに多様性を重んじたオプションやアフターマーケットが用意できれば、クルマ離れが顕著とされるいまどきの若者であっても、その心をつかむことができて注目してもらえることをラングラーは証明しているともいえる。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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