この四角感がたまらん! いまクラシックボルボが若者の間で流行しているワケ (2/2ページ)

メーカーがパーツ供給を充実させているのも魅力

●スウェーデンとイタリアとの幸せな出会い

 デザイン的な視点で、もう1台の特別なクラシックボルボを紹介します。1985年のジュネーブ国際モーターショーに出展され、大きな注目を集めた「780」です。

 一見、「700」シリーズの単なる2ドアクーペ化と思わせつつ、すべてのボディパネルを変更したスタイルはカロッツェリア・ベルトーネによるもの。もともとウエッジの効いた700シリーズですが、リヤデッキを高く長くすることで、古典的な美しさを持つクーペスタイルを獲得しました。

 また、寝かせたAピラーによる優雅なキャビン、ブラックアウトさせたBピラーによる広いガラスエリア、ボリューム感のあるメッキモールなど、とにかく全身がエレガントな雰囲気に溢れます。当初はより大胆なデザイン案もあったとされますが、あえて700シリーズに寄せたことが功を奏したと言えるでしょう。残念なのは、そもそも生産台数が少なかったこともあり、中古車としてはほとんど流通していないことでしょうか。

●自社の旧型車を大切にするメーカー、インポーターの姿勢

 さて、こうしたクラシックボルボの高い人気を支えるのが、充実したインポーターの体制です。新世代商品の好調な販売によってディーラー網が拡充され、新車のみならず、中古車購入に当たっても心強い状況と言えます。

 読者の皆さんも、一度クラシックボルボの世界を覗いてみてはいかがでしょうか?


すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

愛車
いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
趣味
オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
好きな有名人
筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

新着情報