ジムカーナ仕様からダートラ仕様へと完全変体
奥村選手の言葉どおり、プレジャーレーシング製のロールゲージで補強された同マシンにはさまざまなアイディアが注ぎ込まれていた。
まず、エンジンはGDB用のEJ20型ユニットで。ECUやギヤボックスはスバルの純正ユニットを採用。リヤのウインドスクリーンをポリカーボネートにしたほか、無駄なインナーを切削するなど軽量化を追求したマシンだ。加えて、イングス製のバンパー&フェンダーでWRX風のスタイルに仕上げるなど個性的な仕上がりとなっていることも。同マシンの特徴と言っていい。
「2022年は第2戦の九州ラウンドから参戦を開始したんですけど、とりあえずダンパーをダート用に変えた状態だけで参戦しました」と語るように、奥村選手はもともと装着されていたオーリンズの舗装用ダンパーをテインの未舗装用のダンパーに変更。そのフィーリングについて「やっぱりコーナリング時の回頭性がいいですね」としながらも「最大出力が400馬力にいくか、いかないかのレベルなのでパワー的にはちょっと厳しいですね」とのことだ。
とはいえ、「第4戦の北海道からLSDのセットアップを変えてきたのでトラクション性能が随分と良くなってきました。まだドライビングで慣れていないし、マシンについてもフルコンにしてアンチラグを効かせたりと、まだまだアップデートできていない部分もありますが、GJ3はダートトライアルでも十分に戦えるマシンだと思います」と手応えを語る奥村氏。
まだまだダートトライアル用にアジャストできていない部分もあるが、ジムカーナで抜群のパフォーマンスを見せてきただけに、ダートトライアルという新天地に挑む奥村のGJ3型インプレッサに注目したい。