ダイハツ・コペンの魅力とは? おすすめグレードも解説! (2/2ページ)

大人2人で旅行に行くことも可能!

コペンの斬新なスタイリング

 初代と2代目コペンで大きく異なるのがエクステリアデザインです。安定感のあるティアドロップ・シルエットを採用し親しみやすさを備えていた初代に対し、ダイナミックなスタイルを採用した2代目。とはいうものの、2代目の開発当初はキープコンセプトのデザインも考えられていたそうです。

 しかし、初代から大きく変更したデザインに挑戦しようというプロジェクトが社内に発足したことや、2代目の売りである「ドレスフォーメーション」というコンセプトが生まれたことなどにより、初代とは大きく異なるスタイリングとなりました。

 現在、4つのスタイルをラインナップするコペンですが、最初に登場したのが「ローブ」。その後、「Xプレイ」、「セロ」、そして「GRスポーツ」と続いたわけですが、中でも異端なのが樹脂フェンダーや大径タイヤで身を纏った「Xプレイ」。

 オープンスポーツである「ローブ」と顔違いの「セロ」はコペンシリーズにおいては正統派といえるモデルですが、クロスオーバー風に仕立てた「Xプレイ」は初代からのコペンらしさとは一線を描くもの。

 2代目の存在が最初に示唆されたのは2011年の東京モーターショー。ダイハツブースでお披露目されたコンセプトカー「D-X」がそれでしたが、これは「ローブ」というより「Xプレイ」に近いものでした。

 この段階ではあくまで本命「ローブ」に対する当て馬的な存在だったといいますが、モーターショー来場者からの反響は上々。

 実はその当時、2代目コペンを正式に販売するかどうかの決定はなされていなかったといいますが、ショーの反響が良かったことにより販売への準備が前進。合わせて「ローブ」と「Xプレイ」の両車種を登場させることになったそうです。

 2車種それぞれをデビューさせることは2代目が骨格+樹脂外板の構造を採用することが決定していたことに加え、先ほどお伝えした通り社内でどちらの形状にするかが絞れなかったとの事情もありました。

 こうして現在は4つのボディバリエーションがラインナップしているわけですが、親しみやすさを売りにしている丸目ヘッドランプの「セロ」以外は、躍動感あふれるデザインが特徴です。初代とはデザインコンセプトがまったく異なりますが、個性的なフォルムであることは間違いないでしょう。

ユーティリティ

 軽自動車かつ2シーターの2代目コペン。一見、室内スペースは狭く感じますが意外や意外、身長182cmの筆者に加え助手席に大人が座ってもスペースに問題はありませんでした。

 当然、軽自動車の売れ筋となるスーパーハイトワゴンと比べるべくはないですが、少なくとも大人2人+荷物を積んで旅行へ行くことは問題なく可能です。

 着座位置が高いミニバンやSUVが全盛のなか、スポーツカーらしいローポジションを採用したことで走ることが楽しくなる運転感覚を味わえます。また、センターコンソールボックスをはじめ利便性が高い収納を随所に配置。2人乗車時には長財布の収納にも苦労する同じ軽2シータースポーツのS660より圧倒的に高いユーティリティ性能を誇っています。

 またラゲッジスペースもけして広くはないですが、実用性十分の容量を確保しています。ただ、開閉式ハードトップルーフの構造上、オープン時のスペースは極小となるのがネックとなります。

 そのルーフは電動格納式「アクティブトップ」。センターコンソールに配置された開閉スイッチによりトランクリッドが跳ね上がり、ルーフが折り畳まれて収納。作動自体は約20秒で完了します。

 室内にはオープン時にキャビンへの風巻き込みを防ぐウインドウディフレクターも用意。耳の位置に近いAピラー内側にスピーカーを配置するなどオープン走行時の快適性を確保する装備や工夫がなされています。

初代コペンとは

 2002年にデビューした初代コペンは、2代目同様「アクティブトップ」を装備した軽2シーターオープンスポーツとして登場しました。

 しかし、電動開閉式ルーフだけでなく手動脱着式ルーフ仕様「ディタチャブルトップ」も用意。より手軽にオープンエアを楽しめることをアピールしていました。

 また、パワーユニットにJB-DET型4気筒エンジンを搭載。2代目同様、専用エンジンではありませんでしたがレスポンスの向上を図り、専用のターボチャージャーを装着するなどスポーツカーらしい走りを実現しています。

 お椀をひっくり返したようなティアドロップ・シルエットを採用したエクステリアデザインは今見ても古くなく斬新で、男女問わず多くの支持を集めました。

 初代コペンはデビュー後、改良が加えられていき2012年まで販売が継続。10年間で約5万8000台が販売されました。

オプションやカスタマイズ

 コペンのカスタマイズといえば「ドレスフォーメーション」によるボディの着せ替えがそれにあたりますが、見た目のカスタム以外、おすすめのオプションを挙げていきましょう。

 まず、走行性能の向上を図るならハンドリングやブレーキング時の接地感や安定感が増すサスペンションキットがおすすめ。

 運動性能が向上するだけでなく、上質な乗り心地も実現しています。

 また心地よいサウンドを奏でるとともにエンジンの吹け上がりも増すスポーツマフラーも装備したいオプションです。

おすすめのグレード

 先述したように4つのボディスタイルをラインナップするコペン。「好みのコペンを購入することが、あなたにとっては正解」とは思うのですが、強いておすすめを挙げるのであれば「ローブ」の標準仕様です。

「ローブS」と比べ約20万円安いわりに装備の差が少なく、「ローブ」にないものといえばレカロシートやビルシュタイン製のショックアブソーバー、MOMO製本革巻きステアリングホイール。気軽にオープンエアを楽しめる軽スポーツというコンセプトを考えると、リーズナブルな「ローブ」が一押しグレードと言えるでしょう。

 また「ローブ」は「ドレスフォーメーション」により、外観を「セロ」へ変更することも可能。走りに特化した「GRスポーツ」やSUVテイストの「Xプレイ」を考えているユーザー以外には「ローブ」を選ぶことが吉となります。


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