レクサスLS600hの特徴やLS460との違いを解説! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■レクサスのフラッグシップ「LS」の4代目モデルついて解説

■LSはセルシオが元祖となっている

■先代モデルは中古で狙い目な1台となっている

レクサスLSは日本を代表するプレミアムセダンの最高峰!

 レクサスのフラッグシップとなるLS。現在販売されているのは2017年にデビューした5代目となるモデルです。

 3.5リッターV6ツインターボエンジンを搭載するLS500と、3.5リッターエンジンをベースとしたハイブリッド仕様のLS500hをラインアップ。高級ブランドの最上級モデルに相応しい走行性能やパワーユニットを備えた現行LSですが、先代まではV8エンジンを搭載していました。

 今回テーマとするのは4代目にラインナップされていたLS600h。現行モデルにはないV8エンジンベースのハイブリッドシステムを搭載した同車には、数多くのトピックスが備わっていました。

 そんなLS600hを振り返っていきましょう。

・LS600hの特徴は?

その1:ハイブリッドでもパワーのあるエンジン

 2006年、4.6リッターV8エンジンを搭載しデビューした4代目LS。その半年後に登場したのがLSしては初となるハイブリッドシステムを採用したLS600h(およびロングボディ版のLS600hL)です。

 LS600hに搭載されたパワーユニットは5リッターV8エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドユニット。エンジンからの動力を車輪とジェネレーターに分割。機械動力伝達系と電気動力伝達系へそれぞれ振り分けるトヨタ独自のハイブリッドシステムをLSにも採用したのです。

 プリウスからスタートした同システムですが、LS600hに搭載されたユニットはただ燃費向上を目的にしたものではありませんでした。フラッグシップモデルとしてふさわしいパワーを確保するためにコントロールユニットを新たに設計しモーターの出力とトルクを向上。モーターに使用される永久磁石の配列を他モデルとは変更し静粛性も高めました。

 また、バッテリーはニッケル水素電池を使用。放電電流が大きくなるLS600hに搭載するためリヤクーラーから冷気を導入する冷却システムを備えています。

 ベースとなるV8エンジンとモーターを組み合わせたシステムの最高出力は618馬力を発揮。

 2012年に行われたビッグマイナーチェンジでは、システムの大きな変更こそありませんでしたが、エネルギー回生を見直し燃費の向上を実現しました。

その2:全グレード4WD

 レクサスLS600hは全モデルがフルタイム4WDを採用しています。

 搭載しているのはトルセン式のセンターデフを備えた機械式フルタイム4WD。センターデフは遊星歯車を利用するトルク配分機構を備えていました。前後配分トルク配分比率は40:60ですが、加速時は30:70となるなど状況に応じたトルクを前後輪に提供します。

 LS600hが全車フルタイム4WDを採用したのはどのような理由があるのでしょうか。

 その理由は至極簡単。

 エンジンとモーターを組み合わせたシステムの最大トルクが膨大なことにあります。そう、FRではそのトルクを受け止めることが難しかったのです。

その3:静粛性のある動き

 初代セルシオ以降、歴代LSのテーマのひとつが静粛性。当然、LS600hも静粛性向上に力を入れ開発されました。

 初代から継続する「源流対策」(※後ほど説明)を元にボディからエンジンまであらゆる箇所でノイズや振動を抑える設計がなされていましたが4代目LSは細かい箇所まで気を配られていました。

 アンダーフロアにある空力カバーやマフラーの遮熱板に吸音材を装着。あらゆる舗装面に対してロードノイズの遮音性を確保し、不快なノイズが車内に飛び込んでこないよう対策が施されていたのです。

 さらにLS600hのパワーユニットはハイブリッド。そもそもエンジン搭載車に対して静かなハイブリッド車ではありますがLS600hはモーターやコンデンサーの構造を見直し振動を抑制。騒音を減らすことを可能としました。

 ボディやパワーユニットにそれぞれ静粛性を向上させる要素を加えたことで、レクサスのフラッグシップにふさわしい静粛性を備えたのがLS600hです。


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