ブームや新技術として誕生して消えた自動車用語たち
・デートカー/ハイソカー/RV
1980年代後半、クルマがあれば女にもてるといわれた時代があり、とくに2代目ソアラや3代目プレリュード、S13シルビアの人気が高く、これらのクルマはデートカーと呼ばれた。
それより少し前、初代ソアラが「スーパーホワイト」という画期的なボディカラーで登場し、その後、マークII、チェイサー、クレスタの三兄弟にも「スーパーホワイト」を採用し大ヒット。これらトヨタの白い高級車(?)を中心に、「ハイソカー」ブームが起きる。ハイソカーとはハイソサエティーカーの略。
1990年代に入ると、このハイソカーブームに変わって、パジェロを代表にしたRVブームが訪れる。RVとは「レクリエーショナル・ビークル」の略で、多目的レジャー車といった意味で使われていた。
RVはやがて、ステーションワゴン、ミニバン、SUVと細分化され、自然消滅……。
・ライトバン
ライトバンとは簡単にいえばワゴンの商業車版のこと。1ナンバーや4ナンバーがそれに相当し、広義では屋根がある小型貨物車両全般のことを指す。トヨタ・プロボックスや日産AD、(プロボックスのOEMの)マツダ・ファミリアバンなどがその代表。
車種も減ったせいか、「ライトバン」も死語になりつつある。
・グローブボックス
助手席前の収納スペースは、いまでもグローブボックスと言われているが、もともとは昔のクルマを始動させるためには必需品だった「クランク棒」を回すために使用する革グローブを収納するスペースだったことがその名前の由来とされている(諸説あり)。
今日では、「野球のグローブの形をして、車検証をキャッチして収納するスペース」と誤解している人もいるらしい。
・シガーライター
シガーライターとは、「電熱式のタバコ着火装置」のこと。
かつてはほぼすべてのクルマに標準装備されていたが、喫煙者人口の激減とともにフェードアウトし、いまはアクセサリーソケットという名称の給電ソケットとして重宝されている。