EVなのに「ENGINE START」
3台目は、ヨーロッパらしい外観や美的センスに長けたスタイリングで、そのあたりの感度が高い人から人気を得ている、DS。コンパクトSUVとして登場したDS3 CROSSBACKには、ガソリンモデルのほかにE-TENSEという100%のバッテリーEVもラインアップしているんです。彫刻のように凝った外観や、インテリアにパリの名所からインスピレーションを得たモチーフやカラーがデザインされているところなど、こんなにセンスよくてオシャレなEVは見たことない、というくらい素敵。
なんですが……。走り出そうとして、スタートボタンを押そうとすると? そのボタンの上に書かれていたのは「ENGINE START」という表示。え? エンジン? これ、間違ってガソリンモデルを借りてきちゃったのかな? 一瞬ワケがわからなくなりました。が、押してみるとやっぱりEV。思わず「なんでスイッチがガソリンのままやねんっ」とツッコミを入れてしまったのでした。
4台目は、トヨタブランドのフラッグシップスポーツカーとして、鳴り物入りで2019年に登場したスープラ。3ドアタイプのクーペで、先代が4人乗りだったところを2シーターと割り切って、その分、本格的なFRスポーツカーとしてとことん鍛え上げられたのが特徴です。2.0リッター直4と3.0リッター直6があり、全車8速ATながら空力や重量配分などへのこだわりを感じる走りと定評があります。
おそらく、装着するタイヤにも相応のこだわりがあるはずだと思うのですが、ラインアップを見てみると、共同開発されたBMW・Z4は18インチと19インチのみなのに、スープラはなぜか、3グレードのうちエントリーグレードの「SZ」だけ17インチタイヤを装着。え〜っ、17インチでも他のグレードと同じようにハードに走れる? と思わずツッコミ。499万5000円という車両価格をみると、どうしても500万円を切るためにタイヤも節約したのかなぁ……と感じるところです。
5台目は、もう名前からしてビンビン刺激されちゃう大人が多そうな、デザインコンシャスなオープンスポーツカーの光岡ロックスター。セクシーなボディラインや、50年代を思わせるメッキバンパーやテールライトなど、アメリカンなテイストが好きな人にもたまらない1台ですよね。
これじつは、ベースとなっているのはマツダ・ロードスター。そこから光岡が1台1台手作りで、仕上げていったクルマです。だからまぁ、インテリアなんかはロードスターと並べて見比べちゃうと、ほとんど同じ。いいんです、それはそれで、使い勝手もいいし、現代的な装備もあるし。ただ、ナビ画面を起動して現れるのまでマツダというのは……思わず「なんで他メーカーのエンブレムやねんっ」とツッコミたくなるところですね。
ということで、失礼ながら大人気のクルマだからこそ、気になるアバタに突っ込ませていただきました。でもどれも、素晴らしいクルマばかりなので、オーナーになればそんなこと、まったく気にならないはずです。