CCAテスターであればバッテリーへ負荷をかけずに点検が可能
こうした欠点を補い、より正確に測定できるのがCCA値を計測するテスター。CCA値とは、コールドクランキングアンペアー(Cold Cranking Ampere)の略称で、バッテリーにエンジンを始動させる能力がどれだけあるかを示す性能基準値のこと。
具体的には、-18℃±1℃の温度で放電し、30秒後電圧が7.2V以上となるように定められた放電電流値(A=アンペア)を測定するタイプ(※摂氏-18度=華氏0度)。
外気温が高くても、計算によってバッテリー内部の電気伝導率を導き出すので、真夏でも計測は可能だ。CCAテスターなら、バッテリーへ負荷をかける心配もないし、内部電気伝導率から算出するため、見せかけの電圧に左右されず正確にバッテリーの状態が掴める。
なによりバッテリーの劣化は、内部の腐食破損やサルフェーション(硫酸鉛)の付着、活物質の軟化、脱落などによる内部抵抗の増加が主な原因なので、電気伝導率を調べるCCAテスターであればかなり正確にバッテリーの健康状態が把握できる。
そしてバッテリーの劣化状態がわかることで、最近急増しているバッテリーの突然死を回避できるというのが一番のメリット(点検終了後にもらう、バッテリーテストレポートに「CCA測定値」が書かれているのが、CCAテスター!)。
CCAテスターを導入しているカーショップも増えてきているので、できれば冬と夏、年に2回はCCAテスターで点検を受け、バッテリーの本当のコンディションを確認し、弱ってきたら早め早めに交換してバッテリー上がりを防ぐようにしよう(バッテリーの寿命は平均3年!)。