この記事をまとめると
■最近のディーゼルとMTの組み合わせはトルクがあり楽しく乗れる組み合わせだ
■国産車でMTとディーゼルの組み合わせが選べるクルマをピックアップ
■レジャーにも商用利用にも使えるクルマが豊富
貴重なディーゼル+MTを楽しむのにオススメな中古車
ギア感とキュートが絶妙にバランスしたルックスとファミリーカーとしての使い勝手の良さなどから、人気のルノー・カングー。現行型の実質的なファイナルモデルといわれる「リミテッドディーゼルMT」の人気が高いレベルで持続している。
2021年7月に400台限定で発売されたカングーリミテッドディーゼルMTの価格は282万円だったが、中古車市場では新車価格の1.5倍以上の価格で取引されているのは、ご存じのとおりだ。
そして、このファイナルモデルにプレミア価格がついている理由としては、単に第二世代カングーのラストモデルというだけでなく、ディーゼルエンジン+MT(マニュアルトランスミッション)という稀有な組み合わせのパワートレインが評価されているという面も見逃せない。
カングーでいえば、1.5リッターディーゼルエンジンの最高出力は116馬力と控えめながら、最大トルクは260Nmと余裕がある。しかも、最新ディーゼルは低速でのレスポンスにも優れているから、MTと組み合わせたときの思いどおりに操っている満足度も高い。とはいえ、新車価格より100万円以上も高いカングーリミテッドディーゼルMTに手が届くのは一部の人だけなのも事実。
そこで、運転が楽しいディーゼル+MTのパワートレインを持つモデルかつ、中古車市場で適切な相場となっている国産の4モデルをピックアップしてみた。
コンディションも含めて考えると、もっとも手頃な相場でオススメしやすいのがマツダ・デミオだ。現在はMAZDA2と改名しているが、デミオ時代にも1.5リッターディーゼルが搭載されていたのはご存じのとおりで、マツダの流儀として6速MTもしっかり用意されていた。
変速比の設定的に、エンジンを高回転まで引っ張って限界性能を引き出す……というよりは早めのシフトアップで燃費を追求するほうが楽しめるMTという印象もあるが、2014年式などの初期型であれば、乗り出しで100万円以下という相場を形成している。扱いやすいボディサイズも含めて、はじめてのディーゼル+MTとして選ぶ価値はあるだろう。
マツダには2.2と1.8リッターのディーゼルエンジンも存在している。3リッター直列6気筒のディーゼルエンジンを積むCX-60も先日発表されたが、販売はまだ先なので、現時点で買えるクルマとしては2.2リッターディーゼルがフラッグシップだ。
そのエンジンにも6速MTの組み合わせを用意しているのがマツダらしいところだ。フラッグシップディーゼルでMTを選ぶ人などそれほど多くないように思うかもしれないが、そんなことはない。CX-5でディーゼル・MTと条件設定して探すと、かなりの数を見つけることができる。
相場としても、2018年式で250万円±30万円くらいの価格帯で流通しているので、適切な価格帯に落ち着いている。けっして割高と感じることなく、余裕のディーゼル+MTライフを送れることだろう。