この記事をまとめると
■軽EVである日産サクラと三菱eKクロスEVはEVに価格破壊的な衝撃をもたらしている
■日産と三菱が低価格を実現できたのはいち早くEVを市販した先駆者だったからだ
■今後のEVで注目すべきは小型車の価格と商品性向上への両立にかかっている
軽EVで価格破壊を起こした日産&三菱
軽乗用電気自動車(EV)の日産サクラと三菱eKクロスEVが発売されたことで、日本は世界的にも小型EVの先端をゆくようになった。
欧州車では、フィアット500eや、プジョーe208といった、小型で身近なEVも出はじめた。だが、日本市場に導入されるそれらは、新車価格が400万円以上する。それに対し、日産サクラと三菱eKクロスEVは、約240~295万円という価格帯で、輸入車の半値に近い。ある意味で、EVの価格破壊的な衝撃をもたらしている。
クルマ大国といえる欧米は、日本に比べ大都市部においても公共交通機関が必ずしも十分に整備されておらず、クルマでの移動が必要だ。日本も、地方都市や郊外では、欧米と同様の状況だ。そうしたなか、欧米では高性能な上級EVが選択肢を増やしているが、庶民が日々の足に使うようなEVはまだ限定的で、なおかつ高価だ。いかに性能を満たしながら、販売価格を下げられるかがこれからの課題となっている。
そうしたなか、日産サクラと三菱eKクロスEVの果たした役割は大きい。