「億超え」なんて当たり前のRMサザビーズ
そんなオークションのなかでも、とりわけRMサザビーズは格式が高く、オークションにかかるクルマのランクも最上級というビジネスモデルもある。
各種資料によれば、RMサザビーズは1990年代初頭にカナダで創業したRMオークションが母体で、2000年代から2010年代にかけて、アメリカやカナダのさまざまなオークションを買収して規模を拡大していった。そして2015年、1700年代からという老舗で絵画など骨董品を主に扱う世界的なオークション関連企業である米ニューヨークのサザビーズが、RMオークションを傘下に収めている。
RMサザビーズのオークションは、欧米各地で定期的に行われており、なかでも注目されるのが、54億円フェラーリが落札された、米カリフォルニア州モントレーでのオークションであろう。毎年8月、港町のモントレーは、近隣のラグナセカを中心として、自動車関連のイベントが目白押しとなる。その中でRMサザビーズのオートオークションが開催され、世界各国からバイヤーが集まるのだ。
直近では、2022年5月にモナコで開催されたRMサザビーズ・オートオークションには、往年のF1マシンも登場。1991年のウイリアムズFW14が405万5000ユーロ(1ユーロ143円換算で、5億7987万円)、また1989年のフェラーリ640が360万5000ユーロ(5億1552万円)で落札された。
また、量産車では、1973年型フェラーリ365GTS/4デイトナスパイダーが3億7073万円。そして1971年式ランボルギーニミウラSVが3億5464万円という値がついた。
庶民感覚とは乖離した、こういう世界が実在している。