押し売りやおとり広告も! 悪質な中古車販売店を見抜くポイント6つ (2/2ページ)

中古車のプロフィールを把握しているお店は安心

 4つ目は、その中古車の前オーナーがどんな人で、住んでいる地域やどんな使い方をしていたのか、たとえば屋根付きの車庫に保管していたとか、買い物程度にしか使っていなかったとか、そうしたいわばその中古車のプロフィールをしっかり把握して売っている中古車販売店は安心です。何を聞いても「よくわからない」と言われ、整備記録なども手もとにないというのは注意したほうがいいでしょう。中古車は基本的に試乗をお断りする販売店がほとんどですが、エンジンをかけてアイドリング中の状態を見せるくらいはOKというところも多いです。バッテリーやオイルはいつ交換したのか、または購入後の納車前に整備してくれるのか、気になるところはどんどん質問して確認しましょう。

 5つ目は、現車を見て気に入ったけど、もう少し考えたいなという時も多いと思います。中古車は言ってみればすべてが「1点モノ」なので、完全に早い者勝ちの世界。先に契約してお金を払った人のものになります。「ちょっと考えたいから保留にしておいて」と言うのは通用しないので、そこをうまく突いてその場で買わせようとする中古車販売店も多いです。それは中古車の性質上、ある程度は仕方のないことですが、「1時間後に別のお客様もこの中古車を見にくると言っています」と即決を迫ったり、「すでに仮予約がついているが、現金で今日中に支払ってくれたら仮予約はキャンセルします」などと、あまりにも決断を急かす販売店は注意した方がいいかもしれません。こちらに冷静な判断をさせないようにして、何か裏のある個体を売りつけようとしている可能性もゼロではないからです。こうして急かされた時ほど、今一度冷静になって、その中古車を隅々までチェックしてみましょう。急かす理由が見つかるかもしれないですね。

 6つ目は、最初からお金の話ばかりする販売店。予算はどのくらいまで出せるのか、下取り車はあるのか、現金かローンかなど、まだこちらが現車をチェックしている段階からお金の話ばかり聞かれるのは、1人のお客からなるべく多くの利益を得たいという自分たちの欲求を優先している表れでもあるのではないでしょうか。誠意ある販売店なら、まずはお客の要望を聞き、それに最大限近い中古車を探してあげようと考えるのが道理というもの。家族構成や用途、趣味などによっては、今見ている中古車もいいけどこっちもどうでしょう、こんなクルマもありますよ、といった提案をしてくれることもあります。そこでようやく、「予算はどのくらいまで大丈夫ですか」と聞いて、その範囲内で探すという流れになるはずです。過去の経験では「現金一括で支払う」と言っているのに、「値引きをする代わりに1年間だけローンを組んで欲しい」などと、こちらになんのメリットもない提案をしてくる中古車販売店もありました。お金の話がどんなタイミングでどう出てくるのかにも注意してみてくださいね。

 ということで、ちょっと応対すればわかってくる、要注意な中古車販売店の見抜き方をご紹介しました。後悔のない中古車選びの一助となれば幸いです。皆さまが納得のいく中古車と出会えるよう、ご健闘を祈っています。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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