この記事をまとめると
■いま新車の納期遅延などにより、中古車需要が高まっている
■中古車販売店は対応や品揃えがピンキリであるため、店選びが重要
■悪質な中古車販売店を見抜くポイントを6つ挙げて解説
中古車販売店は対応や品揃えがピンキリ
世界的な半導体不足やロシア情勢などによって、新車の納期が遅れることが多くなり、代わりに中古車の購入を検討する人が増えています。いくつかの中古車販売店のスタッフに話を聞くと、高年式の現行モデルで走行距離が少ない中古車は、入ってくるとすぐに売れてしまう状況だと口を揃えていました。また2輪車も中古車販売が好調で、中古車の入庫待ちをする人数も多くなっているといいます。中古車は新車のようにまっさらの状態から乗り始めることができないことや、色や装備がすべて希望どおりにいくこともなかなかないことがネックとはいえ、やはり「今すぐに乗りたい」という希望を叶えるには、中古車のなかから探すしかないと観念し、購入に踏み切る人が増えていることがうかがえます。
でもこれまで新車しか購入したことがない人にとって、中古車販売店はちょっと別世界かもしれません。自動車メーカーの看板を背負い、厳しい教育を受けているセールススタッフが接客をするディーラーや認定中古車販売店と違って、中古車販売店は店主のクルマ好きが高じてお店をはじめたようなところもあれば、右から左へただ流して利益を得るだけというお店もあり、対応や品揃えもピンキリです。なかには、整備の行き届いていないような中古車を、お客さんが見抜けないのをいいことにそのまま売ろうとするような業者もいるのが現状。そんななかから満足のいくクルマを購入するためには、少しでも「おかしいな」と思うところがあれば確認する、確認できなければ手を引く、といった用心深さが必要です。今回は、お金を払ってしまってから後悔しないように、ちょっと注意して観察すれば「怪しいかも」とわかる、要注意な中古車販売店を見抜くポイントをご紹介したいと思います。
まず1つ目は、今は多くの人がWebサイトで中古車検索をして、ある程度の目星をつけてから現車を見に行くことが多いと思いますが、その際に、いきなりなんのアポもなしに見に行くのではなく、面倒でも一度販売店に電話をして、「●月▲日の□時に見に行きます」と約束をしてからお店を訪ねましょう。その時の電話の対応が明らかに悪かったり、おかしなところがあればすでに要注意ですが、約束の時間にお店を訪ねてみて、ちゃんと担当者がいるかどうか。ここが1つ目のチェックポイントです。電話で応対したスタッフがお店にいて、直接接客をしてくれるというのがいちばん理想的ですが、もし本人ではなく代わりのスタッフがいたとしても、こちらの名前や見たい車種などの情報がしっかり伝達されているならば、そのお店はまず第一関門では信用しても良さそうです。
2つ目は、ネットに掲載されていた中古車がすでに売れてしまって現地にない場合や、「今は他の系列店舗に置いてある」などと言う中古車販売店も要注意です。これは「おとり広告」の常習犯である可能性が高く、魅力的な条件の中古車でお客を店に呼び込んでおきながら、実際にはもっと条件の悪い中古車を売りつけようとすることもあります。なかには「タッチの差でさっき売れてしまった」というような場合もあるかもしれませんので、一概に悪いお店ばかりとはいいませんが、念の為、ほかにも虚偽の説明などがないかどうか、注意して応対すべきでしょう。
3つ目は、見にいくと約束した中古車は現地にあったものの、何週間も雨ざらしにして置いてあったようにドロドロに汚れたままだった、という販売店も要注意。誠意ある販売店なら、お客さんから見にくるというアポが入ったならば、すぐに洗車をし、鍵や説明書、整備記録書などを揃え、可能な限りお客さんが見やすい場所に移動しておきます。お客さんがドアなどを開けてチェックできるようにしておき、何か質問があればすぐに答えられるような状態で待っていてくれます。また、ボディやホイールなどに傷などがある場合には、こちらが気がつかなくても事前に申告してくれる販売店は信用できますね。現状渡しなのか、修理可能なのか、可能な場合の費用はどうなるのかなど、しっかり話し合って確認してから購入に踏み切るのがベターです。