この記事をまとめると
■いま無車検車が問題となっている
■国土交通省が調査によると全国で20万台が存在するという
■無車検車の罰則について解説する
20万台ほどの無車検車が街を走っている!
無免許、無保険など、世の中にはいろいろな失効者や無資格者などがいる。いま問題になっているのが無車検車だ。読んで字のごとく、車検が切れてしまっているクルマのことで、以前、国土交通省が調査したところ、全国で20万台が走っているという結果が出ている。全保有台数は7700万台なので、385台に1台という計算になる。最近では車検を取る費用がないという理由で増えていると言われ、いずれにしても多い。
無車検車で公道を走るとどういった罰則が適用されるのか? パターンは下記のように3つある。
・車検が切れている場合=6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金、違反点数6点、30日間の免許停止
・自賠責だけが切れている場合=1年以下の懲役または50万円以下の罰金(ほかは同じ)
ただし、どちらか一方だけ切れているというのは実質ありえないので、
・両方とも切れている場合=1年6カ月以下の懲役または80万円以下の罰金と、90日間の免停となる(点数は同じ)
つまりけっこうな大罪と言っていいだろう。
もちろん事故を起こせば、裁判で非常に不利になるし、無車検で走るようなドライバーの場合、任意保険にも入っていないだろうから、賠償金が発生した場合の対応能力にも欠けることになってしまう。厳しい罰則も当然だ。ちなみに任意保険に入っていたとしても、無車検で起こした事故に対しては保険金が払われない可能性もある。
ただし、切れたのに気が付きにくいというのも事実だ。フロントウインドウに貼ってある車検ステッカーの裏を見たり、車検証を出して確認すればわかるものの、表からだと年月しか表記されていない。気がついたら切れているということありうる。切れていると判明した場合は、レッカーを手配したり、引き取りに来てもらってディーラーや修理工場に運ぶか、仮ナンバーで走行するしかない。ちょっとだから自走でいいやは、なにかあったときに取り返しのつかないことにもなりうる。
また、路上を走行する無車検車を発見すべく、カメラによる取り締まりを行っているので、事故などを起こさなければバレないと思っていてはダメ。車検は義務だし、まじめにやっている人が馬鹿を見るのもよくない。うっかりでした、というのは言い訳にはならないわけで、管理はしっかりとしておきたい。