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新車の納期遅延は2025年まで続くとの予測も! 5月の新車販売台数を見たらあまりに厳しい現状が明らかに (2/2ページ)

新車の納期遅延は2025年まで続くとの予測も! 5月の新車販売台数を見たらあまりに厳しい現状が明らかに

この記事をまとめると

■2022年5月期における新車販売台数が発表

■依然としてコロナ禍前の数値には戻らず

■この状況は2025年まで長引く可能性も

日本の自動車市場にも長引くコロナ禍の影響

 自販連(日本自動車販売協会連合会)から登録車、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から軽自動車の、2022年5月単月における新車販売台数が発表された(本校執筆時点は速報値)。

 それによると、2022年5月における登録乗用車の新車販売台数は13万6405台(前年同期比82.2%)、軽四輪乗用車が7万5451台(前年同期比78.9%)となった。数字だけを見れば、新車販売が苦戦しているようにも見えるが、すでに聞き飽きた人も多いかと思うが、このような結果となった大きな原因としては、やはり深刻な納期遅延問題が解消に向かっていないことが大きい。

 5月は本来ならば、連休明けから“夏商戦”が事実上スタートし、販売現場もおおいに盛り上がるはずなのだが、新車販売現場というか現場のセールスマンの苦労がヒシヒシと伝わってくる販売台数統計のように筆者は見えてきてしまう。

 世界販売でトップになるなど、その生産規模の大きさもあり、納期遅延に四苦八苦しているのが目立つトヨタだが、人気モデルにおいて、いま注文しても納車予定が2023年になるケースが多発している。

「メーカーから暫定的なスケジュールは届きますが、ロシアのウクライナ侵攻や、中国のロックダウン騒ぎなど不安定要素が多すぎますので、そのスケジュールはあくまで“メド”として見なければなりません」と現場のセールスマンは語ってくれた。たとえば本稿執筆時点では(6月上旬)、新型ノアのハイブリッド車の全グレードの納車予定時期は2023年3月以降となっているが、販売現場では余裕を見て“初夏ごろも覚悟して欲しい”と案内するそうだ。

さらに38C(トヨタチームメイト)というメーカーオプションを頼むと、装着可能グレードすべての納車予定は2023年6月以降となるので、“2023年秋ごろ”と案内するそうだ。さらに、カローラ クロスのHEV(ハイブリッド車)やハリアーの一部仕様(ガソリン、HEV問わず)の納車予定は2023年11月以降となっているので、“納車は2024年に入ってしまうことも覚悟して欲しい”と案内されることになってしまう。最近までトヨタ車のなかでは“最速”ともいわれていた、2~3カ月で納車可能だったルーミーも、改良予定となりオーダーストップになると、納車予定が2023年10月以降になったとの情報も入っている。

 このような状況はトヨタだけではない。納期ベースでみると、ホンダでもステップワゴンのHEVは約7カ月、フリードのHEVが約9カ月、ヴェゼルのHEVで約8カ月以上と、人気モデルの納車予定が軒並み2023年に突入している。ヴェゼルではいまだにPLaYグレードがオーダーストップになったままである。

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