この記事をまとめると
■路肩に反射板が設置されていることがある
■これは夜間に路肩の位置を示すためのもの
■多くの反射板の表面に風車のようなものがついている理由を解説
なぜ反射板に「羽根」が必要?
渋滞でノロノロと進みながらフト横を見ると、ガードレールの支柱や専用ポールの先に反射板が付いているのを見かけることがある。視線誘導標やデリネーターと呼ばれるもので、反射板自体は夜間に路肩の位置をドライバーに教えるために設置されている。気になるのはそこではなくて、表面に風車みたいなものが付いていて、風が吹くとクルクルと回っていることだ。もちろん風がなければ止まったままで、一見したところで目的はわからない。
まず思うのが、反射板の光をさらに反射させるためのものではないかということ。蛇口やホースから出ている水の前で手をバタバタすると跳ねまくるのと一緒で、乱反射してキラキラと輝きそうだ。ただ入力される太陽光やヘッドライトの光自体ならまだしも、反射する光の前でクルクルとやってもキラキラとはしないだろう。
ではなにかというと、汚れを落とすために、風車が付いている。
よく見るとブラシになっていたり、ゴムのヘラみたいなものが付いていることに気がつく。つまり風で回転することで、反射板の表面を自動的かつ無動力できれいにするというわけだ。設置されるのは汚れがひどい場所や、高速道路の中央分離帯などのアクセスしにくい場所が多い。最近は排ガスもクリーンになっていることもあって、そんなに汚れるのか? と思うかも知しれないが、排ガスである以上、確実に汚れはする。
実際に現物を見ても、羽根が通る場所はきれいで、それ以外のところはすすけて黒かったりするので、かなり汚れること、またブラシの効果があることがわかる。やたらと止まって見るわけにはいかない場所が多いが、渋滞などで見る機会があればよく見てみてほしい。ただ、毛が抜けていて、このブラシはおそらく機能していないだろう、というものもあったりする。