この記事をまとめると
■アバルト595シリーズに新グレードとなる「F595」を追加
■イタリアF4選手権にも供給される165馬力の直4ターボエンジンを装備
■数々の専用パーツを標準装備して価格は390万円
165馬力の1.4リッターターボエンジンに5速MTを採用
イタリアの国民車として愛されるフィアット500に”サソリの毒”を注入してホットハッチに仕立てたアバルト595は、日本でもクルマ好きを中心に人気のシリーズとなっている。
これまでアバルト595は、145馬力のベースモデルと165馬力のツーリスモ、そして180馬力のコンペティツィオーネというグレード構成となっていたが、そんなアバルト595に新グレードが加わることになった。それが「F595」だ。
この「F595」というモデルは、2020年5月に限定モデルとして導入された「595ピスタ」の後継モデルに相当するもので、ロングツーリングでの快適性とワインディングロードでの俊敏性という相反する要件を高次元でバランスさせたグレードとなっている。
ちなみにF595の「F」は、アバルトがエンジンを供給するイタリアF4選手権に敬意を表したものであり、イタリアF4選手権に供給しているエンジンこそ、この「F595」に搭載されている最高出力165馬力の1.4リッター直4ターボエンジンそのもの。そこに5速マニュアルトランスミッションを組み合わせており、ワイドなギアレシオにすることで発進時のスムースさと加速性能を両立している。
エクステリアは、フロント/リヤバンパーの一部とミラーが別色で塗装されることで個性を強調。加えて、「レコードモンツァ」と名付けられた高性能なエグゾーストシステムを採用。F595専用にアレンジされた「レコードモンツァ」は、ハの字に配されたツインデュアル式レイアウトにより、迫力あるリヤビューに仕上がっている。
また、足まわりには、リヤにKONI製ショックアブソーバを標準採用。595シリーズの持ち前の俊敏性の高いハンドリングにさらに磨きがかかっている。また、ブレーキには、フロントドリルドベンチレーテッドディスクならびにフロントハイパフォーマンスブレーキパッドを採用し、スポーツドライビング時のハードなブレーキングにも耐えうる優れた放熱性と制動力を発揮する。
アバルト595 F595のハンドル位置は右と左が選択でき、価格は390万円。これは145馬力のベースモデルより70万円高いが、同じく165馬力となるツーリスモよりも22万円ほど安い設定となる。
快適性と俊敏性を両立させた「F595」は、アバルトのスポーツ性を日常的に楽しむにはもってこいの注目モデルといえそうだ。