タイヤは19インチと20インチを用意
さてシステムを起動するとメーターが表示され、スタート準備が完了する。その機動性はよく、シフトセレクターでDレンジを選択すればすぐに走り出すことが可能だ。基本的にドライブモードはエコ、スタンダード、スポーツの3種類があり、デフォルトはスタンダードに設定されているがメモリー機能が備わっていてエコで走行終了すると次の始動時にはエコからスタートできるなどワンペダルと同様の便利機能が備わっているようだ。
スタンダードモードで走り始めるとアクセルのスロットルレスポンスに対してモーターの反応がマイルドで使いやすい。走り始めて数百mでクルマの良さがわかるという説明があったが、タイヤが2〜3回転するくらいでもこのクルマが十分に静かで滑らかな走りであることが感じ取れた。逆に速度を高めて路面の段差や継ぎ目、舗装の表面のざらつき度が変わったりすると、タイヤのロードノイズが変化することがわかり、遮音性についてはもう少し改良の余地がありそうだ。遮音ガラスの採用や厚手のフロアマットなど遮音や防振に対するアイテムはリーフ以上に備え、静かで高級なインテリアを目指しているというが、タイヤのロードノイズやパターンノイズなどもう少し改善の余地がありそうだ。
今回採用されているタイヤはブリヂストンとダンロップそれぞれが19インチと20インチで用意されていて、試乗車はダンロップタイヤ製の「SPスポーツマックス050」を履いていた。ブリヂストンとダンロップどちらを選んでもタイヤ内にスポンジ吸音材を仕込んでロードノイズを抑える静音タイヤとしているのが特徴だ。また、タイヤの厚み(キャップベース、トレッドペース)が厚みを薄くし軽量化を図っていることも特徴と言える。ただそのタイヤ自体の乗り心地は固めで、路面のハーシュや段差の突き上げなども細かく拾うところがあり、ショックアブソーバーの硬さと共にやや気になる。
バッテリー重量だけで約450kgの重さがある。空冷式だったリーフのラミネート式リチウムイオンバッテリーユニットに対して今回は液冷式ラミネートユニットとしているためリーフよりも10kgほど重量が重くなっているという。また液冷化により重放電時のバッテリーの温度を緻密に管理でき、摂氏30度前後の理想的な温度に維持できるようになった。これにより急速充電器を頻繁に使用しても、きちっとした充電量が確保でき安定した航続距離が発揮されるという。