三菱社員がエクリプスクロスPHEVでラリーに初見参! 電欠問題もクラス2位を獲得 (2/2ページ)

デビュー戦にしてクラス2位入賞を果たした

 加えてドライバーの揚村もラリー競技でサービススタッフとしての経験はあるものの、ドライバーとしてはこれがデビュー戦ということから、スタートしてからも波乱万丈の展開が予想されていたのだが、「テストの時からフィーリングは良かったです。もともと運動性能の高いクルマですが、足まわりとブレーキの強化でターマックでの安心感は高くなったと思います」と揚村が語るようにスタート後は安定した走りを披露していた。

「車両重量が重たいクルマなので、回生を含めてブレーキがどこまで大丈夫なのか心配していたんですけどね。やっぱり、ブレーキの利きが甘くなってきて、ファーストループの3本目は厳しい状態でした。セカンドループはちょっと抑えて走りました」と揚村は語るものの、揚村/笠井のエクリプスクロスPHEVはダウンヒルを主体として21日のレグ1をクラス2番手でフィニッシュした。

 さらにヒルクライムを主体とした22日のレグ2は「SS10で電気を使い切って、充電が間に合わないままSS11をスタート。SS11で電欠になり、パワーが出ないままの走行になりました」と揚村が語るようにSS11ではクラス3番手タイムに伸び悩むものの、それでもエクリプスクロスPHEVは京丹後のワイディングを走破し、デビュー戦でクラス2位入賞を果たした。

 こうして無事にデビュー戦を走破したエクリプスクロスPHEVだが、ステアリングを握る揚村は「モーター駆動なのでアクセルを踏み込むとすぐにトラクションがかかる。とくにターマックモードはレスポンスがいい。ブレーキで突っ込んで走るクルマではないですが、十分に戦えると思います。それにトータルの燃費を測ってみるとリッターは6kmだから、競技車両としてはいいほうだと思います」と改めてインプレッションを語る。

 さらに「初めてのラリーでしたが頑張って走れました。今後も中部近畿ラリー選手権に参戦する予定なので、マシンを煮詰めていきたい」と揚村は語っているだけに、エクリプスクロスPHEVの進化に注目したいものだ。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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