WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

高齢者の事故を減らすため「サポカー限定免許」制度を施行! 果たして効果はあるのか? (2/2ページ)

高齢者の事故を減らすため「サポカー限定免許」制度を施行! 果たして効果はあるのか?

この記事をまとめると

■新たな運転免許制度としてサポートカー限定免許が施行された

■サポートカー限定免許ではサポートカーとして認定された車両のみを運転できる

■この制度がサポカーへの乗り換えを促すことにも期待されている

運転できる車両が限定された新たな免許制度導入

 5月13日をもって、サポートカー限定免許が施行された。ただしこれは普通免許に限られる。変更手続きは、運転免許証の更新と併せて行うことができる。

 運転できるのは、新車時にクルマと歩行者を対象とした衝突被害軽減ブレーキとペダル踏み間違い時加速抑制装置を装備したクルマだ。後付け装置は対象外となる。変更したあとになって、サポートカー限定免許を解除して通常の免許に戻したくなったら、公安委員会の審査を受ければ可能だ。

 新たな運転免許制度としてサポートカー限定免許が設けられるようになった背景に、高齢者によるペダル踏み間違い事故が目立つようになったことがある。対策として、自動車メーカー各社は先進安全技術を軽自動車へも拡大採用するようになり、セーフティ・サポートカー(通称サポカー)が誕生した。これには、補助金も適用されている。

 一方、乗り慣れたクルマの買い替えは、購入資金の問題もあり、簡単には進まない。同時に、いつ運転免許証を返納すべきか、60歳代あたりから気になりはじめてもいる。

 公共交通機関が限られる地域では、自家用車での移動が暮らしに不可欠であり、運転免許証の返納を理解している人でも、決断しにくいのが実情だろう。また、家族の支えとなる立場にある人は、男女を問わずクルマでの家族の送迎が日常的である事例があるし、通勤や農作業など仕事のためにクルマが欠かせない生活もあるはずだ。

 運転免許証を返納する前に、サポカーにまず乗り換えることで、運転者も家族もより安心できるようになるだろう。それを促すうえで、サポートカー限定免許の制度が後押しになるかもしれない。直接的効果より、精神的な動機付けの意味合いが強くなるのではないか。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了