この記事をまとめると
■世界中から生き物由来の車名がつけられたクルマを紹介
■車名とキャラがミスマッチなモデルもあるのがポイントだ
■「クジラ」や「てんとう虫」といった愛称で親しまれているクルマもある
生き物由来の車名がクルマの世界には溢れていた
クルマというのは、よく生き物に例えられる。そのため正式名称が動物由来のものもあれば、そのデザインから生き物の愛称で呼ばれる車種もある。
そうした自動車動物園を散策してみることにしよう。
VW タイプ1
累計2152万9464台が生産され、自動車の単一モデルの最多量産記録を持つVWタイプ1。フェルディナント・ポルシェがリーダーになって開発されたこのクルマは、他に類を見ない独自のスタイルを持っていて、「ビートル」(Beetle)や、「カブトムシ」の愛称で親しまれた。
ちなみに正式名称は、「フォルクスワーゲン1200」、「フォルクスワーゲン1300」といった味気のないもの。のちにスタイリングを継承し、1998年に登場した「ニュービートル」と、2011年に出てきた「ザ・ビートル」は正式名称。
フォード・マスタング
自動車のルーツが馬車だとすると、馬とは関わり合いが強いはず。名称でいえば、まずフォードのマスタングが有名。マスタングとは「北米からメキシコにかけての平原に生息する、家畜から野生化した小型馬」という意味だ。
AC コブラ
続いては毒蛇シリーズ。ラダーフレームのオープン2シーターだったACエースのボディをマッシブにバンプアップし、425馬力の7リッターV8を積んだコブラ427はまさに毒蛇。
最高速度280km/h以上、0-400m加速12.2秒という暴力的なパフォーマンスで、危険な匂いがプンプンしていた。
ダッジ・バイパー
バイパーは1991年に、打倒シボレー・コルベットを目指して登場したアメリカンスーパースポーツ。OHVの8リッターV10エンジンを搭載。2代目のバイパーSRT-10 ACRは、フォーミュラニッポンでもチャンピオンになったトム・コロネルのドライブで、ニュルブルクリンクで7分22秒1をマーク。2008年当時、ニュルブルクリンク市販車最速の称号を手に入れた。
バイパーとは、マムシなどクサリヘビ属の毒ヘビの総称で、毒性が強くけっこう危険……。
ダッジといえば、そのエンブレムも雄羊の頭を象ったもので知られている。同社の大型ピックアップトラック、ダッジ・ラムは、ラム(仔羊)のボンネットマスコットからのネーミング。
シボレー・コルベット スティングレイ
アメリカンスポーツの代表コルベット。アカエイなど毒棘を持つエイの英語名「スティンググレイ」は、二代目のC2とC3がスティングレイのサブネームを与えられた。スズキのワゴンRにも「スティングレイ」があるが、こちらはSTING「刺激」とRAY「光線」による造語らしい。
また、エイといえば、オペル・マンタもある。マンタ(manta)とは英語でイトマキエイのこと。こちらは毒がない。
シボレー・インパラ
インパラというと、アフリカの草原でライオンなどに追いかけられているカモシカのような動物というイメージだが、正確にはアフリカのサバンナに生息するレイヨウの一種。
動物のインパラはものすごく俊敏な動きをするが、シボレー・インパラはアメ車らしい、大型セダンで堂々とした存在感がある。
ポンティアック・ファイヤーバード
鳥類を挙げると、ポンティアック・ファイヤーバードがある。シボレー・カマロの姉妹車にあたるポニーカーで、直訳すれば「火の鳥」だ。
フィアット・パンダ
動物園の人気ナンバーワンといえばパンダ! ジウジアーロ率いるイタルデザインが開発した小型車の傑作車で、名称はもちろんジャイアントパンダから。