当時の少年たちはランボ派とフェラーリ派にまっぷたつ
同じくランボルギーニのミウラP400も、その美しさでは現代のモデルにも負けてはいない。デザイナーはもちろん、かのマルッチェロ・ガンディーニ。車名に添えられるP400とは、400(4リッター)のV型12気筒エンジンをPosteriore(後ろ)に搭載していることの意。ミウラはその後P400S、P400SVと進化を遂げ、カウンタックへとその市場を譲る。
1970年代のスーパーカーブームで、カウンタックと並ぶ人気モデルだったのは、フェラーリのBBシリーズ(ベルリネッタ・ボクサー)ではないだろうか。今回のオートモビルカウンシルには、そのファーストモデルである365GT4BBが展示されていた。
BBと聞けばまず思い出すのはその最高速。カウンタックの300km/hに対抗して、302km/hという数字を掲げたことが懐かしい。ちなみにミッドに搭載されるエンジンは、水平対向12気筒ではなく正確には180度V型12気筒。最高出力は385馬力という数字だった。そしてこの365GT4BBは、自動車排出ガス規制の対策として、1967年には512BBに、また1981年にはボッシュ製のKジェトロニックインジェクションを採用した512BBiへとマイナーチェンジされる。
デ・トマソ・パンテーラも、スーパーカー・マニアにはファンの多いモデルだ。展示されたのは1971年式で、その内外観は当時の「L」グレードのオリジナルに思える。パンテーラはドレスアップやチューニングの素材にされることが多いため、オリジナルのままその姿を残すモデルは非常に少ない。5.8リッターのV型8気筒OHVエンジンが発揮するビッグトルクはとても魅力的だ。
スーパーカーの特別展示コーナーのほかにも、マセラティ・ブースには、最新のMC12とともに、ボーラの姿があった。マセラティ初のミッドシップ2シーター車であるボーラと、ギブリの生産中止以来、久々の復活となった最新のMC12。そのコラボレーションは、これもまたオートモビルカウンシルならではの演出といえるのではないだろうか。
スーパーカーの魅力は、やはりいつの時代も変わらない。それ改めて再確認できたイベントだった。