水に浮く設計で水上移動も可能な水陸両用車
え? どう見ても前輪がステアできそうにないですと? 戦車と同じく信地旋回するのですよ。つまり、左右輪の回転差を用いて、ほぼその場で360度回転可能。このあたりも、あらゆる地形と整備性を意識したものだと感心させられますね。
エンジンは韓国の斗山製1.8リッターディーゼル(農耕機械でおなじみのクボタ製ユニットもある模様)で、55馬力ながら6速MTを介しておよそ25mph(≒40km/h)で走行可能。全輪チェーンドライブが採用され、35度の勾配に対応し、横転角度も30度までOK。サイコロステーキみたいなボディが急こう配をえっちらおっちら上っていく動画はちょっと古いSF映画のよう(CGでなくいわゆる特撮風)。
ボディはアルミとドコール鋼(エキストラ高強度冷間成型鋼)で構成されつつも水に浮く設計。タイヤの水かきパターンが推進力となって、水上でも「フワフワ、チャプチャプ」と進んでくれます。水上スピードは時速6km/hと、こちらは渡河、沼地の走破が目的なので、速度は関係ないかもしれませんね。
そのほか、シェルプのラインアップには、同じくデカ過ぎタイヤを装備した牽引トレーラーや、シェルプ2台を積載・運搬可能なボートなどが用意され、「地球上でもっともリーチしづらい場所へ」という同社のモットーどおり、厳しい環境下で大活躍してくれそうです。
ちなみに、カニエもワイオミングにある自身の牧場内でシェルプを使っており、その性能を心から楽しんでいるとのこと。また、カニエのシェルプをほめたラッパーの2CHAINZに1台プレゼントするなど、ほんとお気に入りのご様子。はたして、どのあたりがラッパーに刺さるのかは公式サイトにも記載されていませんがね。