深い由来に隠れた意味をもつ「謎解き」系も! 思わず膝を打ってしまう車名の由来5選 (2/2ページ)

代によって名前の由来が変わったクルマも!?

 3台目は、スバルが1992年から1996年まで作っていた軽自動車、ヴィヴィオ。これは英語で鮮やかなという意味を持つ「ヴィヴィッド」に由来していますが、じつはもう1つ意味があって、ヴィヴィオを英字表記にするとVIVIOで、これをローマ数字に見立てると「VI」が6、「O」が0。つまり軽自動車に搭載されるエンジンの排気量「660」となっているのです。実際には、EN07型エンジンの排気量は658ccですが、コンセプトとなっているパーソナル・ミニセダンにふさわしく、さわやかさと可愛らしさ、力強さを見事に表現している名前です。

 ちなみに派生車種としてヴィヴィオ ビストロがありましたが、ビストロはフランス語圏で「小粋なレストラン」を意味します。ちょっと小洒落たクラシカルなデザインとなっていたヴィヴィオ ビストロに似合っていますね。

 4台目は、初代と2代目で由来が変わっているという、珍しい名前のダイハツ・コペン。軽自動車の本格オープンスポーツカーとして、2002年に登場した初代は、名前の由来が「Compact+Open Can」の略となっていて、クーペとオープンの両方の良さを持つクルマという意味が込められていました。

 それが2014年に登場した2代目になると、「Community of Open Car Life」の略に変わっています。その理由はもちろん、2代目コペンそのものが、単なるオープンカーではなく、3つのデザインを持ち、服を着替えるように樹脂製の外板を着替えることができるクルマに変化したからです。そして3つのデザインとは、0(ゼロ)を意味するスペイン語のceroに由来する「セロ」。フランス語で衣服、服装を意味するRobeに由来する「ローブ」。英語でもっと楽しいという意味のExtra playに由来する「エクスプレイ」となっています。

 5台目は、実写版ちびまる子ちゃんのTVCMが面白いと話題になった、ダイハツ・ミラトコット。長い歴史を持つミラシリーズの最新モデルとなっていますが、その車名の由来には3つの意味があります。「To Character(自分らしさの表現)」「To Comfortableness(安全安心・運転しやすさ)」「To Convenience(使いやすさ)」の3つの頭文字、「To C」から着想を得た造語が「Tocot(トコット)」なのです。

 ちなみに「ミラ」の由来は、イタリア語の「羨望」。現行モデルではトコットのほかにミライースがあり、そちらのイースは「e:S」と書き、eco&smartの略。とくにecoにはエコロジーとエコノミーの2つの意味を持たせていて、環境意識とともにシンプルでスマートなライフスタイルを過ごす人に向けたクルマであることを表現しています。

 ということで、いろんな由来や誕生秘話があるクルマの名前たち。こうした意味を知り、込めた願いのとおりになっているのかどうか、チェックしてみるのも面白いですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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