最上級グレード=高く売れるは大間違い
もうひとつは、流れるように光る“シーケンシャルターンランプ”。カタロググレードでは、S Cパッケージ以上のグレードに標準装備となり、特別仕様車のS“TYPE GOLDⅢ”にも特別装備されている。つまり、ぱっと見てわかってしまうXほど違いがない(安っぽくない)Sであっても、ウインカーを作動させると流れて点滅するか、そのまま点滅するかでSなのか、それともそれ以上なのかがわかってしまうのである。そのため“S以上S Cパッケージ”というポジションで特別仕様車S“TYPE GOLDⅢ”が用意され、人気を博しているのである。
そしてS CパッケージとS“TYPE GOLDⅢ”の大きな違いはシート表皮となる。ベースのSがファブリックなのに対し、S“TYPE GOLDⅢ”は特別装備として“ブランノーブⅡ「パーフォレーション」+合成皮革(つまり部分合成皮革)”なのに対し、S Cパッケージは全面合成皮革となっている。
それほど詳しくなければ、街なかを走っているアルファードはどれも同じグレードのように見えてしまうのだが、オーナーの間では“アルファード カースト”というものが存在していると都市伝説のように語られている。
なお、高ければいいという話ではなく、3.5リッターV6は全般的に2.5リッターやハイブリッドに比べればリセールバリューが悪いのでNGとなっている。
また最上級のエグゼクティブラウンジも、飛行機のファーストクラスのようなセカンドシートの“ありがたみ”を新車で購入して乗るひとより、中古車で乗る人はあまり感じないようで、アルファードのなかでももっとも値落ちの早いグレードともいわれているのでグレード選びの難しいクルマともいえる。
ボディカラーについては、リセールバリューもあるのだが、セールスマンによると白や黒系ボディカラー以外は、そのボディカラーの実車を太陽光の下で見てもらわないと色味のわからないことが多いのだが、納車予定車も含め展示や試乗車はホワイトパールか黒系ばかりので見せられないので、リスクを避けるためにホワイトパールや黒系を熱心に勧めると聞いたことがある(アルファードに限った話ではなく、ミニバン全般にもいえることとのこと)。