この記事をまとめると ■Google Mapsの機能「ストリートビュー」は多くの人に利用されている
■時々ストリートビューを撮影している車両を見かけることがある
■撮影車両の仕組みについて解説する
車両を走らせることで立体的な形状を含めたデータを蓄積 カーナビのかわりにGoogle Mapsを使っているドライバーは増えている。そしてGoogle Mapsの機能である「ストリートビュー」は初めて行くような場所でも、リアルな風景を見ることができるものとして重宝されている。
ストリートビューがローンチされたのは2007年5月、当初はサンフランシスコなどアメリカの5つの都市から対応がはじまった。パソコンのブラウザでGoogleマップを開き、ストリートビューモードを選ぶと道を中心に360度画像として風景をグリグリと動かせるという機能が当初から実装されていたのは、時代を考えると驚きだ。
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そんなストリートビューを撮影している車両を見かけたことはあるだろうか。現在の日本ではラッピングされたスズキ・アルトが使われていることが多く、そのルーフ上には球状のカメラと円筒状のセンサーが載っているのが確認できる。
当然ながら、この球状カメラは360度撮影が可能なタイプとなっている。Google Mapsの公式YouTubeチャンネルにて公開されている動画によると、2007年当初のカメラは6つのレンズで、解像度は4.8メガピクセルに過ぎなかった。その後、9つのレンズで45メガピクセル(2008年)、15個のレンズで75メガピクセル(2011年)と進化。そして2017年からは7つのレンズで140メガピクセルという360度カメラを使っているという。
Googleストリートビューの撮影車の仕組み 画像はこちら
Google Mapsで見る画像やストリートビュー撮影車のルーフ上に確認できるユニットを見る限り、最新版であっても基本的な筐体は2017年仕様から変わっていないように見える。ただし、Googleがテクノロジーをストップさせるということは考えづらい。おそらく公式発表のないままに、さまざまな進化を遂げていることだろう。
また円筒状のセンサーは、赤外線によって建物などの形状を認識するLiDAR(ライダー)なのは、ひと目でわかるところ。つまり、Googleはストリートビュー車両を走らせることで、立体的な形状を含めたデータを蓄積しているというわけで、まさに末恐るべしだ。
Googleストリートビューの撮影車の仕組み 画像はこちら
※Googleストリートビュー撮影車を見つけてガン見する筆者
ところで、ストリートビューの撮影はGoogleによるものばかりではない。Google以外の、投稿者によって提供された画像も使われている。
たとえば、ビジネスオーナーなどが自身で撮影することも可能だ。そうした場合には、Googleが連携しているメーカーの機材(GoPro Fusion、RICOH THETA、INSTA360、360FLYなど)を利用することが推奨されている。
また、一定以上のクオリティと投稿数を満たすとストリートビューの認定フォトグラファーとなることができ、店舗内などの撮影を有料で請け負うというビジネスを展開することもできる。利用するばかりでなく、みずからストリートビューの撮影をするというのも趣味としては楽しそうだ。それが将来的に実益につながる可能性があるのだから、興味がある方はリサーチしてみてはいかがだろうか。