この記事をまとめると
■盗難車両が度々コインパーキングで発見されている
■逃げ切れなくなった犯人が停めているケースも多い
■GPSがついているかどうかを調べていることもある
GPSがついているかどうかを調べている!?
以前、家の前から堂々と愛車が盗まれ、SNSの投稿によって協力要請がなされた事件があった。ニュースやワイドショーも取り上げたことで大きな話題になったことから、すぐに無事発見されて解決されたのだが、クルマが発見されたのはコインパーキングだった。当時の扱いとしては逃げ切れなくなった犯人が乗り捨てた的なものだったが、じつはコインパーキングで盗難車両が発見されることは多い。このコインパーキングで発見というのは注目すべきポイントが隠されているのだ。
まずは単純に逃げ切れなくなった場合、コインパーキングに止めておけば発見までの時間が稼げる。料金の看板に細かい最大利用時間が書いてあるが、そこまでは存在としてはおかしくないわけで、これは逃げる側には好都合。路駐や空き地に放置では不審がられる可能性が高い。
ただプロの場合、盗んだ現場から追跡されてしまう以外は慣れているし、準備もしてあるのでいきなり逃げ切れなくなったから置いて逃げるということは基本的にないと思っていい。では、なぜなのかというと、GPSを使った盗難防止装置が付いていないかを見極めるため。GPSが付いていると現在位置がバレてしまうので、以前であればそれで御用になった例はあった。
もちろん車体のどこかに付いているので探せば見つけられるだろうが、そんな手間も時間もない。シールドした空間に車両を入れて運べばGPSの使用は不能になるものの、そこまで大掛かりなこともできない。そこで最近行われているのが、コインパーキングに放置して様子を見る方法で、オーナーもまさか様子を見ていると思わないので、GPSを付けていて発見できればすぐに警察に連絡などするのでわかりやすい。つまり、プロにとってみれば、しばらく置きっぱなしにしておくだけでGPSが付いているかの判別は可能ということだ。
このように放置される理由がわかってきてしまうと、おとり捜査的に窃盗団が取りに来るのを待ち伏せさせる可能性も高まることから対策してくるはずで、今後は使われないかもしれない。ただし、盗難されやすいクルマに乗っている方は覚えておいて損はないだろう。