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ついに「安心して普通に乗れる」ランボルギーニが誕生した! アウディ傘下で品質爆上がりの「ムルシエラゴ」とは (1/2ページ)

ついに「安心して普通に乗れる」ランボルギーニが誕生した! アウディ傘下で品質爆上がりの「ムルシエラゴ」とは

この記事をまとめると

■ランボルギーニのフラッグシップモデルとして2001年に誕生したのが「ムルシエラゴ」だ

■イタリア語で「コウモリ」を意味する「ムルシエラゴ」はこれもまた闘牛の名に因んだもの

■ムルシエラゴをベースにした「レヴェントン」は後継車のスタディモデルの役目も担っていた

アウディ傘下となったランボルギーニ初のモデル

 ランボルギーニの1990年代を一手に担ったのは、12気筒ミッドシップスポーツのディアブロだった(ほかに少数のLM002も生産された)が、このディアブロは、当初1998年には生産を中止し、次世代のモデルへとフルモデルチェンジされる計画だった。

 実際にそのプロジェクトは、ランニングプロトタイプを完成するまでに至っていたのだが、1998年になるとランボルギーニは、新たにアウディグループへと再編。それによってこの計画は白紙に戻され、新型12気筒モデルのデビューは2001年まで遅れてしまう。

 ディアブロに代わる待望の新型12気筒モデルが誕生したのは2001年9月のことだ。ランボルギーニ、そしてアウディが、開発コードL147改め「ムルシエラゴ」とネーミングされた、このニューモデルに賭ける意気込みは相当なもので、その発表会だけでもイタリアのシチリア島エトナ火山の近くで、翌日にはランボルギーニの本社で、そしてその翌日にはフランクフルトショーで3回目のアンヴェールを行うという、さすがは10年ぶり以上の時間を経て誕生したニューモデルに相応しい舞台が用意されていた。

 ムルシエラゴとは、直訳すればイタリア語で「コウモリ」を意味する言葉だが、やはりランボルギーニのモデルであることから、これもまた闘牛の歴史にその名を残すファイティングブルから選ばれたネーミングだ。

 ディアブロと比較すると、全長、全幅、全高のいずれの方向にもボディサイズは拡大され、よりスムースな面構成を見せるムルシエラゴのデザインは、当時のランボルギーニのチェントロスティーレ(デザインセンター)のチーフスタイリストであったルーク・ドンカーヴォルケの作。彼自身、ステルス戦闘機からそのイメージを得たというフロントマスクの造形や、通常はボディパネルに面一化された状態だが、必要時にはカウンタックのエアインテークを想像させるかのようにライズアップし、エアの流入量を増加させるVACS(バリアブルエアフロークーリングシステム)など、さまざまな特徴を備えている。

 エンジンカバー上のルーバーは、あるいはあのミウラにモチーフを得たものだろうか。テールランプの造形もまたカウンタックのそれを想起させる。ドンカーヴォルケは、歴代の12気筒モデルのモチーフを巧みに採り入れながら、一方でリヤの可変式ウイングなど、当時の最先端技術とともにムルシエラゴという、21世紀を担う新世代12気筒モデルのデザインと機能を完成させてみせたのだ。

 ムルシエラゴに最初に搭載されたエンジンは、580馬力の最高出力を誇る6.2リッターのオールアルミニウム製ブロックのV型12気筒DOHC。ディアブロの最終モデルからは0.2リッターほど排気量は拡大されているが、これはストロークの延長で得られたもの。潤滑方式にドライサンプが採用されたことで、このエンジンの搭載位置はディアブロ比で50mmも低下した。

 組み合わされるミッションはデビュー時には6速MTのみ。このミッションが車体の最前部に位置するレイアウトは、かのパオロ・スタンツァーニがカウンタックで実現したレイアウトと変わらない。駆動方式がビスカスカップリングをセンターデフに使用した4WDのみであったのも、ムルシエラゴの大きな特徴といえるだろう。

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