この記事をまとめると
■モデルチェンジを行わずに10年以上販売されているクルマを紹介
■スポーツカーや商用車など一部のクルマ以外では10年も販売することは稀と言える
■モデルチェンジのサイクルが長すぎるとそのまま生産を終えてしまうケースも多い
登場から10年以上販売されている本当の理由
2022年3月に、レクサスCTに特別仕様車が設定され、「2022年10月をもって生産を終了」と発表された。レクサスCTは2011年にハイブリッド専用のミドルサイズハッチバックとして設定された。プラットフォームなどは、基本的に3代目の先代プリウスと共通だ。
地味なクルマだが、全長が4355mm、全幅が1765mmのサイズは、レクサスのなかでも最小サイズだ。販売店では「LSなどをファーストカーとして使われるご家庭が、奥様用のセカンドカーにCTを購入されることも多かった」と述べている。
レクサスCTを廃止する背景には、ハッチバックの需要がコンパクトSUVに移行している事情がある。レクサスの場合、CTの代わりにコンパクトSUVのUXが売れ筋になった。同様の理由で、ボルボV40も廃止されている。XC40の人気が高まったからだ。
このほか、日産でもフーガ、シーマ、スカイラインハイブリッドの終了が明らかになった。フーガの発売は2009年、シーマは2012年と古くなっていたからだ。
発売から長期間を経過した車種が、作り続けられる背景には、大きく分けてふたつの理由がある。まずは需要が細々とでも続いていることだ。CTはレクサスブランドではサイズがもっとも小さいから、少なくともUXが2018年に登場するまでは、一定の需要があった。