お金はあれどクルマがこない「納期遅延」! 車検間近などで「すぐにクルマが必要」と訴えるお客に対するディーラーの対応とは

この記事をまとめると

■いま新車は深刻な納期の遅延に見舞われている

■すぐに乗り換えなければならない事情がある人もいるはずだ

■ディーラーはどのように対応しているのだろうか?

どうすることもできないケースも多々

 もう聞き飽きた感もあるのが、ひたすら長い納期。ランクルの4年などは特別だとしても、半年あたりは当たり前で、最近はウクライナ情勢、急速な円安などもあって延びる傾向にあるし、納車待ちしている人に聞くと、いきなり3カ月ぐらい延びたりすることもザラ。ディーラーはもちろん、メーカーもいつできるのかわからないのが正直なところのようだ。

 早く欲しいけど、作れないのだから仕方ない。自分で作るわけにはいかないし、もし作れるものだとしても、部品が手に入らないだろうから、結局同じだ。そこで思うのが、趣味性の強いクルマはいいとしても、車検をきっかけにして買い換えようとしていた人はどうすればいいのかということ。ちょっと前までは、とにかく商談して早く列に並んで下さい、といった程度だったが、最近の状況となると列に並んだところでいつになるかわからない。

 車検までなんとかダマシダマシ乗って、乗り換えようとしていた人はどうすればいいのか? ディーラーにしても家庭の事情などまで考慮して、「アナタは緊急性がないから待て」とか「中古でいいでしょ」とも言えないし……。

 どう対応しているのかとても気になるので調べてみると、わかったことがいくつかある。驚いたのはなにもしないというディーラーが多いこと。これはメーカー問わずで「すべてのお客さんに待ってもらっているからみんな平等」と言うと、納得してくれることがほとんどとのこと。人気車種になるほど、この対応が多く、メーカーではディーラー統合で取り扱い車種が多くて強気に出やすいトヨタ系も多かった。

 もうひとつの対応が、とりあえず車検を取ってもらうということ。買い替えたい人、買い替えなければいけない人にとってはシブシブだろうが、仕方がない。そのうえで、下取り車があればそこで相殺。直接値引きは見積もり上は避けたいものの、下取りがない場合は新車価格から引いて対応する例もある。点検費用は自前作業なので損はないし、数万円であれば確かに対応可能だろう。中古車も含めて逃すよりはいいのは確かだ。

 またボロボロの場合、中古車を紹介して新車が来たら買い戻すこともなくはないようだが、かなりの少数派。ディーラーで使っている代車に乗ってもらうという方法については、最近のディーラーは代車がないことも多いので、ほとんどないようだ。

 これから新車を購入しようという方で車検が近づいていたりする場合は、上で紹介している方法を頭に入れて、どう対応してくれるのかを確認してみるといいだろう。最近は「待っている人はいっぱいいるから」などを理由とした値引きもしぶい。断られるにしても、対処についてダメ元で聞いてみる価値はあるだろう。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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